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「愚痴を聞きたくない」と自分の大事な人に伝えることは悪いことか?

辛いのだろうなとは思うのだけど、相手も自分に話を聞いてほしいだけなのだろうとは思うのだけど、相手の愚痴や誰かの悪口を聞き続けてきて、もう聞きたくないと思ってしまった。

そんなこともあるかも知れません。

その相手が友達であったり、職場の人など、限られた関係であれば、無理をせずに、愚痴を聞かないようにしたり、少し距離や時間を置いたりすることもできるかも知れません。

ただ、その相手が自分の夫や妻、彼氏や彼女だった場合は、距離を置いたり、時間を置いたり、といったことが殆どできないかも知れません。

だからこそ、二人の関係のためにも、相手に自分が思っていること、もう愚痴は聞きたくないことを伝えたい・・そう思うこともあるかも知れません。

また、悪口や愚痴を自分は言わないようにしている・・という人の場合は、自分の夫や妻、彼氏、彼女が愚痴を言うことをなかなか許せなかったり、イライラしてしまうこともあるかも、知れません。

そんな時、相手に自分が思っていること、本当の気持ちを伝えることは悪いことでしょうか?また、もし、伝えるなら、どんな風にどんなことを伝えたら、相手に伝わりやすいのでしょうか?

今回はそんなことについて見てゆきたいと思います。

また、夫や妻、彼氏や彼女の愚痴を聞きたくないと思った時、その気持ちを伝えてわかってもらう方法以外にも、自分が変わる方法もあるかも知れません。

自分が相手の愚痴や悪口を聞き流せるようになれば、相手にわかってもらう必要もなくなります。

相手にわかってもらうこと、相手に愚痴を言うことをやめてもらうのは、結構、大変なことなので。

自分が相手の愚痴や悪口を聞き流すためにできることについては下記の記事で詳しく書いていますので、今回はそのことについては省略したいと思います。

愚痴や悪口ばかり言う人の話を上手に聞き流す方法とは?

また、これは以前にも書かせていただきましたが、悪口や愚痴というのは、程度の差はあっても、誰でもつい言ってしまうもの・・だと思います。

この記事では、そういった時々聞く愚痴ではなく、繰り返し何度も愚痴や悪口を聞き続けてきて、もう聞きたくないと思った時にはどうすればいいか?ということについて書いてゆきたいと思います。

愚痴を言わない方がいいと伝えて変わろうとしてくれる人はまずいない・・が?

愚痴やまたは人の悪口は言わない方がいいと伝えても、変わろうとしてくれる人はまずいないかも知れません。

例えば、両親に愚痴を言わない方がいいと伝えても、言わない方がいい理由を明確に伝えたとしても、親の場合、特に親が会う度に愚痴ばかり言うような人だった場合、それをわかってもらう可能性は非常に低いかも知れません。

その年齢まで生きてきた方が、特に自分の子供に言わたからといって、変わろうとはしてくれないかも知れませんし、また、そう簡単に変われるものではないと思うのです。

愚痴を言う相手が友達の場合も難しいかも、知れません。

ただ、夫婦関係や彼氏・彼女の関係というのだけは、特別なものかも知れません。

相手が自分にとってそんな大切な関係の人であれば、伝えてみる価値はあるのかも知れません。

また、そう思って、自分の中でストレスがたまり続けているような場合は、伝えずにずっと一緒に居続けるのも難しいことだと思います。

もっとも、本当は相手の愚痴を聞き流してあげたり、ストレスを感じずに聞いてあげることができたら、それが一番だと思います。

愚痴や悪口ばかり言う人の話を上手に聞き流す方法とは?

でも、もし、それができない時はどうしたらいいでしょうか?

自分だったら、どんなことを言われたら、変わってもいいと思えるか?

勿論、伝え方というものがあるとは思いますが、自分の大事な人に、自分が本当に思っていることを伝えることは悪いことじゃないと思うのです。

また、例えば、相手のために、厳しいことを言うことだって、時には必要なことかも知れません。

愛情があるからこそ、伝えられること、伝わることもあると思うのです。

ただ、愚痴を聞きたくないと伝えること、愚痴を言わないで欲しいと伝えるということは、つまり、愚痴を言わない人になって欲しいと伝えることでもあって、それは言い換えると、相手に変わってほしいと伝えるということでもあるかも知れません。

人は変わるということがすごく難しく、また、時にそれを(変えようとされることを)人は一番嫌がるものなので、伝えようとする前に、自分が変わってほしいと自分の夫や妻、彼氏、彼女から言われたらどう思うか?

・・・と一度考えてみてもいいかも知れません。

自分だったら、どんな形なら、どんな風にどんなことを言われたら、変わってもいいかなと思えるかな?と

そう考えると、どんなことをどんな風に伝えたらいいか?というヒントが見えてくるかも知れません。

少なくとも一方的に、やめた方がいいと言われたり、愚痴や悪口は悪いことだからという風に正論を言われても、むしろ、変わりたくないとより強く思うだろうな・・とか、そんな風に思えてくるかも知れませんし。

わかろうとすると、わかってもらえる

さて、ここからは少し具体的なお話になりますが、自分はもう愚痴は聞きたくないんだという本当の気持ちを自分の夫や妻、彼氏や彼女にわかってもらうにはどうしたらいいでしょうか?

人の心理のお話になりますが、人には、してもらったものをして返そうとする心理があります。

心理学の世界では、「返報性の原理」などと呼ばれるものです。

その「返報性の原理」を考えると、わかってもらうためには、まず、わかってみようとする必要があるのかも知れません

わかろうとしてみることで、相手も、もしかしたら、こちらをわかろうとしてくれるかも知れないからです。

だから、まず、相手に自分の気持ちをわかってもらおうとするのは、本当はよい方法ではないのかも知れません。

そうではなくて、順番を逆にする必要があるのかも知れません。

つまり、まず、相手のことをわかろうとしてみるのです。

この場合は、愚痴を言う相手に対して、その相手の言葉を表面的に捉えるのではなくて、どんなことが本当は辛いのだろう?何故、愚痴を自分に言ってくるのだろう?と考えてみる・・・ということになります。

愚痴や悪口にストレートな本音が含まれていることはまずありません。

愚痴や悪口もそうですが、背景にはイライラ、つまり怒りがあって、その怒りというのも実は第二の感情と言われています。

怒りの原因と「期待」について。怒りは第二の感情?

つまり、何か本当の気持ちがあって、それを隠すために感じるのが怒り・・ということがあります。

だから、愚痴や悪口は本音を(言えないために)隠す言葉であることが多いので、その愚痴にある言葉そのものの中に相手が本当にわかってほしいことはないかも、知れません

例えば、部下のことを「無能で役立たずだ」と(悪口を)妻に言う夫がいたとします。

だけど、夫は、部下が自分のことを無視して仕事をしたり、自分を尊重してくれないことが悲しいのかも、知れません。

その本音はたとえ、相手が妻でも(プライドなどがあって)言えないので、「無能で役立たず」という悪口に、ある意味、変換しているのかも、知れません。

だから、「悪口は言ってはいけないよ」と言われてもやめられないかも知れません。

この場合、この人が本当に言いたいのは悪口ではなく、「悲しい」という本音なので。

だから、悪口は言っちゃだめだよと言われてもやめられないかも知れませんが、「悲しいね」と自分が本当に思っていることをわかってもらえて、共感してもらえると、その愚痴がピタっと止まることもあるかも、知れません。

人は悪口を言いたいわけではないのかも知れません。
本音をわかってもらいたいだけなのかも、知れません。

普段からお互いに共感しようとすることで、夫婦間の愚痴を言う、聞かされる問題が解決することがある

先ほど、共感という言葉を使わせていただきましたが、相手はただ、自分に共感してもらいたいだけ、ということもあります。

つまり、愚痴の内容はどうでもよくて、ただ、何でもいいから、共感が欲しいだけ、ということもあるかも知れません。

そういう気持ちになってしまうのは、普段から相手に共感してもらえていないと感じるから、だったり。

だから、お互いに普段から相手に対して共感しようとお互いが努力することで、夫婦間の愚痴を言う、愚痴を聞かせられる・・・という問題が解決することもあるようです。

また、相手は本当は何かが辛くて、ただ、「大丈夫?」と心配してほしいだけかも知れません。

その「気にしてもらっている」という気持ちが欲しくて、何か別のことを口にしてしまうこともあるかも知れません。

また、相手は本当は共感してもらえないことにどこかで寂しさを感じていて、それが、違う形で、愚痴として、または愚痴の多さにつながっているということもあるかも知れません。

愚痴や悪口の中に本当のストレートな本音が含まれていることはまずないと、先ほど書かせていただきました。

特に普段から人の悪口や愚痴、不平不満を言わないように気を付けている方の場合は、愚痴や悪口そのものをそのまま捉えると、嫌な気持ちになったり、イライラしたり、相手が許せなくなったりすることがあるかも、知れません。

ただ、その愚痴や不平不満などの中には、相手の本音がないのかも知れないと思うと、少し感じ方も変わってくるかも知れません。

そして、その裏にあるものをわかってみようとしてみた時、相手も同じことを自分にしようとしてくれるかも、知れません。

つまり、相手の本当の気持ちをまず、自分からわかってあげようとしたことで、相手も、自分の愚痴は聞きたくないという気持ちをわかってくれるかも、知れません。

勿論、わかってもらうことは難しいことだと思います。人は特に変わるのが嫌だし、人から言われて変わるのは一番嫌いです。

だけど、わかってみようとしてみる価値はあるかも知れません。