小さなことにイライラしたり落ち込むようになる原因とは?
考えてみたら、小さなことなのだろうけど・・・それがどうしても気になってしまう。
冷静になって考えたら、そんなにイライラしたり、悲しむことではないのに、人のちょっとした言葉や気持ちをとても残念に思ったり、悲しくなったり、落ち込んでしまったり。
そんな些細なことに、大きく動揺したり、イライラしたり、落ち込んだりするのは、一体何が原因なのでしょう。
今回はその原因になりやすいことについて、また、小さなこと、些細なことにイライラしたり、落ち込んでしまうのもやめるためにはどうしたらいいか、ということについても見てゆきたいと思います。
心が大きく動揺する時、しない時
小さなことで大きく感情が揺れてしまう時・・・例えば、よく考えたら、小さなことで、本当はどうでもいいようなことなのに、苛立ってしまったりすることがあったとします。
でも、そんな小さなことを軽く笑ってスルーできる時だって、あるかも知れません。
例えば、道で誰かが自分に「ドン!」とぶつかってきて、相手は何も言わずに行ってしまったとします。
そして、その出来事についてイライラしてしまう自分がいたとします。
考えてみれば小さなこと、かも知れません。
相手は急いでいたのかも知れないし、もしかしたら、言葉では謝っていなくても頭を下げていたのかも知れないし、または、何か大変なことが起こって動揺していたのかも知れない。
冷静になって考えてみたらそう思えるのだけど、でも、その場では、わかっていても、イライラしてしまう・・・そんなこともあるかも知れません。
さて、また、同じことが起こります。
でも今度は憧れの人に会えた直後だったとします。
例えば、俳優さんでも女優さんでも、アイドルでもミュージシャンでも、とにかく自分が大好きで憧れているような人に特別に会わせてもらう機会があって、握手までしてもらって、「がんばってください」なんて声をかけられたとします。
もう嬉しくて、嬉しくて、ウキウキです。
その直後なら・・きっと同じことが起こったとしても、ぶつかってきた相手が何も言わずに行ってしまったとしても、「あらら、急いじゃって・・♪」なんて言って軽く流せるかも、知れません。
でも、何が違っていたのでしょう?
・・・?
それはきっと「心の余裕」なのだと思うのです。
最初の些細なことでイライラしていたケースはもしかしたら、もう心がいっぱいいっぱいの時だったのかも、知れません。
後者のケースでは心がウキウキしていて、余裕があった。
同じことがあっても、イライラする時としない時があるということだと思います。
そして、その原因は相手やまわりの環境というよりも、自分の中にあるということなのかも、知れません。
ということは自分次第ではそんな小さなことで苛立ってしまう、イライラしてしまう自分を何とかすることもできるかも知れません。
次に、そんな、小さなことで苛立ってしまう自分を何とかするためにできることについて見てゆきたいと思います。
まず、心にたまった荷物を降ろしてしまう
些細なことで頻繁に落ち込むようになっている自分に気づいた時は、まず、自分を変えようとするよりも、考え方を何とかして変えようとするよりも先にできることがあるかも知れません。
イライラであったり、苛立ち・・・そんなものがたまってゆくと、心はいっぱいいっぱいになって、うまく動いてくれないようになります。
こんな小さなことでイライラするなんて、落ち込むなんて、悲しくなってしまうなんて・・・と自分のことが情けなくなることがあるかも知れません。
でもそれは、心が疲れ切ってオーバーヒートした状態で、うまく動かなかったから・・かも知れません。
例えば、偏った考え方や物事の感じ方というものは、そんな疲れ切って動かなくなった心が原因となっていることもあります。
だからこそ、この段階で自分を変えようと思うと、泥沼に足を突っ込むように、どんどん深みにはまってゆきます。
この段階でやるべきことは、「休む」ということ、それから、特にイライラ、怒りの感情の場合は、自分の心にたまった「怒りのエネルギー」という荷物を降ろすことだと思います。
怒りの本質とは?
怒りというものは色々なところからやってきたりします。
悲しみであったり、苦しみ、悔しさ、不安・・・そんなものが怒りに変わることもあるのかも知れません。
怒りというのは、自分が何かの行動を起こすために必要なものです。
例えば、ここが戦国時代だったとします。
誰かに刀を向けられて、普段通りの自分でリラックスしていたら・・命がありません・・。
そんな時に「このヤロウ!」と怒りの感情が発動して、戦い(行動)のために準備をしてくれます。
何を準備しているかというと、「エネルギー」なのだと思います。戦いのため(行動を起こすため)のエネルギーです。
しかも、怒りはそのエネルギーをたっぷり用意してくれるので・・いつも余ってしまうようです。
勿論、足りなくなったら・・それこそ大変ですので、そういう意味ではありがたいのですが・・
特に現代社会では大昔と違って怒りが発動してそのまま戦いに突入・・・なんてことはなくて、そんなことをしてしまったら、捕まってしまいますから・・・形としてはただ、怒りのエネルギーを作って使わずに(我慢して)心にそのまま残して終わる・・・ということが多いものだと思います。
落ち込んでしまう原因になったことであったり、イライラしてしまう原因になったこと、それはちょっとしたことだったのかも知れません。
でも、怒りが作ってくれたエネルギーはちょっとづつ余って、そのまま心の中に残ります。
そして、その怒りというエネルギーが心のスペースをどんどん埋めてしまった先が・・・心が疲れ切った状態ということになるのかも知れません。
すると、心に余裕がなくなります。
そして、小さなことでもイライラするようになります。
小さないことも受け流すことができなくなったり、些細なことなのに落ち込んでしまったり。そんなことが起こるようになることがあります。
怒りというエネルギーは効率よく消費してしまう
じゃあ、この場合はどうしたらいいか・・・?
・・ということですが、それは余って心にたまってしまったエネルギーを捨ててしまう・・ということだと思います。
この怒りのエネルギーは、子供の有り余った体力のようなもので、子供と同じように運動することによって、そのエネルギーは使われて消えます。
他にもこのエネルギーの消費方法はあります。
いわゆるストレス発散方法です。友達と話をしたり、お酒を飲んだり・・・それらも効果があるとは思います。
ただ、怒りというエネルギーは運動による消費が一番手っ取り早く、確実に消費できるようです。
運動なので、簡単に言うと、走ってみたり。
カァーっとなった時は、エネルギーを短時間で沢山消費すること、例えば・・階段をかけ上がったり、腕立て伏せなどをすると、そのエネルギーはスウ~っと消えてゆきます。
運動によって怒りが作り出したエネルギーが消費されてしまい、その後は同じテンションで怒ることができなくなってしまいます。
大きな声を出して歌ったりするのも運動ですね。ただ、走ったり、早歩きなど・・・確実にエネルギーを消費する方法の方が短時間で済むかも知れません。
お酒の場合は、運動ではないので・・・そういう意味でそれほど効率的にエネルギーを捨てられません。
おしゃべりはもっと違った意味で効果がありますし、声を出したり、ゼスチャーをしたりすることで、やはりエネルギーを消費することができます。
どんな形でもいいのですが、何かの運動をすることで、心にたまった怒りのエネルギーは消費されてゆきます。
ですので、定期的に運動をしている人よりも、運動を全くしない人の方が、小さなことでイライラしてしまう・・という状況に陥ってしまう確率は高いかも、知れません。
毎日、安定して気分よく過ごせる自分になるには?
そういった余ってしまった怒りであったり、感情のエネルギーというのは、毎日のように少しづつたまってゆきます。
本当は怒りを感じてしまった考え方を変えてしまうことができれば、その余計なエネルギーもたまってゆかず、一番いいのですが・・その考え方を変えるためには心に余裕が必要です。
そのために、そういった余ってしまった感情のエネルギーを捨ててゆくことが必要になってくるものだと思います。
そして、それは1週間に1回捨てるというよりは、毎日のように捨てていった方が常に心に余裕を作ることができるようです。
友人とのおしゃべりは相手がいなくてはいけませんし、毎日は会えなかったりするので、やはり手軽に1人で毎日続けられるものがいいと思います。
そう考えると、やはり運動が一番いいのかな・・と思います。
こんなことを言うと運動の専門家の方には怒られてしまうかも・・知れませんが、少しづつたまってゆくエネルギーを捨てるには、僕は1日5分から15分程度でもそれなりの運動であれば、大丈夫なのかなと思います。
何か好きな曲を1曲聴いている間にゆっくりジョギングする・・・でも、それなりのエネルギーを捨てることができます。
僕はエアロバイクを使うことも多いですが、ジョギングやウォーキング、エアロバイクなどなど・・・いわゆる有酸素運動と呼ばれるものの方がいいのかなと思っています。
100メートルダッシュのような無酸素運動でもエネルギーを消費するにはいいのですが・・有酸素運動の方が心だけでなくて、体にも良いようです。
大事なのは心を軽くしておく、余裕を常に作っておくことで、それが自分の気分にもなると思います。
たまに、たまったものを一気に捨てようとするより、頻度の方を重視して、毎日、そういった心のメンテナンスをしておくことの方が常に安定して、気分よく過ごせる自分でいるためには大事なことなのかも知れません。
もっとも、運動が苦手な方もいらっしゃるかも知れませんが、気分よくいられる自分でいるための運動・・そういう捉え方に変えてからの運動は案外楽しいものに変わったりするのではないかなと、思います。
心や体の調子が悪い時は上手に自分を許してゆく
さて、ここまで小さなことでイライラしてしまう、ちょっとしたことで落ち込んでしまう・・ということについて見てきました。
小さなことやちょっとしたことでイライラしてしまったり、自分の感情を抑えられなかったりする原因はここまでにご紹介してきたこと以外にも、心身の状態も関係してくることがあります。
心や体の調子が悪い時は、感情をコントロールするのがとても難しくなることがあります。
心や体の治療をしていて、うまくいっていればいいのですが、治療が思うように進まなかったり、調子が悪い日が続くと、フラストレーションというか、不満や焦りであったり、苛立ちのようなものがたまってゆくことがあります。
そんな時はなかなか、感情をコントロールできないものですが、ただ、それは普段の、または本来の自分でいられないことが原因で、不調がそうさせているのかも知れません。
このお話の続きは体調や心の調子が悪い時の心の持ち方、自分の許し方で書かせていただいているので、今回はこの辺にしたいと思いますが、心や体の調子が悪い時は、上手に自分を許してゆくことも、時には大切なことではないかなと、思います。