他人に厳しい自分に悩む
「他人に厳しい自分に悩んでいます。」
・・・そんな風に話してくださった方がいました。
その方は会社員をされている女性で、仕事にはとても厳しい方。
きっと、とても優秀な方に違いありません。
その方が新入社員だった頃、とても厳しく指導されたり、叱責されたそうです。そして、それを乗り切ったからこそ今がある・・と、話してくださいました。
ところが、時代は変わって、厳しさというものが以前ほど・・求められない時代になったと言いましょうか、そんな変化に戸惑っていらっしゃるようでした。
それまでずっと自分に高いレベルの仕事を求めてこられた方が、そうでない人を見てつい残念に思ってしまう・・・そのお気持ちはわかるような気がします・・。
その方は、「私は自分にも他人にも厳しい人間になってしまいました」と話されていました。
そうやって高いレベルの仕事を目指して来られたこと、素晴らしいことだと思います。
でも、自分に厳しく仕事をし続けてきた結果、他人に厳しいご自分に悩まれるようになった・・・だけど、今更手を抜いて仕事なんてできない、頑張りつづけないと今まで頑張ってきたことが無意味になってしまうのが怖い・・・と。
僕も実は同じようにしてきました
僕も実は同じようにしてきました。自分に厳しくいなければダメだと思っていたし、そうしなければ会社では生き残っていけないように思っていたんです・・。
だから、自分に多くを求めたし、ダメな自分を責めてきました。
でも、何度かお話させていただきましたが・・・そのやり方で疲れ切ってしまって、お医者様にこのままではもう仕事はできなくなると言われました。
そんなこともあって、僕の場合は、変わらざるを得なかったというか・・。
そこでようやく僕は、自分を許したり、自分に少しづつ甘くなってみようかなと・・思いました。
ですので、冒頭の方に「モリさんのご意見を記事に」とおっしゃっていただいたのですが・・・その方にああです、こうです・・・なんて言える立場ではありません。
ただその・・僕が思ったことがあって、「頑張りつづけないと今まで頑張ってきたことが無意味になってしまうのが怖い」・・・とその方はおっしゃっていましたが、どのような形になるにせよ、無意味にはならないのではないかなと・・思います。
無駄なことなんて、ないように思うんです。
そうやって頑張ってこられて今のご自分がある・・ご本人もそうおっしゃるように、僕もそう思います。
ただ、もう十分頑張られて、その方法でご自分を磨くことは十分にできたのではないかなと・・・。十分にできたから、今、もうそのやり方に疲れていらっしゃるのではないかなと・・・思うんです。
自分のためにやってみる
ここからは僕の話ですが・・・僕は色々なことがあって、自分に甘くなろう、自分を許そうと思いました。
でも、自分を磨こうとするのをやめたわけでは、なかったんです。
ただ、自分に厳しくする・・・そのやり方では、どう頑張っても他人にも厳しくなってしまう自分に気づきました。
このやり方では人には優しくなれないと思いました。
だけど、思わぬところに1つの方法がありました。
それは「自分のためにやってみる」・・・ということです。
もっと自分本位に生きると言いましょうか、自分本位なんて言うと・・・自分勝手に生きること・・・と思っていたので、その考え方は思い浮かばなかったのかも知れません。
だけど、僕が思った自分本位とは、自分勝手とかそういうことではなくて、自分が楽しいから実践するということであったり、自分が得をするからやってみるということだったり、自分が笑っていられるからそう考えるようにしてみることだったり・・。
自分だけが良ければそれでいいのか・・ということになりそうですが・・。(笑)
ただ、僕は自分が楽しいからこそ、他人に優しい自分でいられると思うんです。自分が得をするからやっている・・のだから・・・他人に同じことを求めたりする自分でいなくて済みそうな気がします。
自分が笑っていられるから、自分以外の人のことを考える心の余裕ができるのではないかなと・・・思います。
「自分のため」
自分のためにやっていることが、ひいては誰かのためになることもある・・・かも知れません。少なくとも、他人に優しくいるためには、自分が笑っていなければいけないと・・思いました。
僕は、「自分のためにやってみる」・・・という自分の磨き方もあってもいいのかなと、思いました。それはきっと、自分を磨きながら、他人には少しだけ、甘い自分でいる方法なのかなと思うんです。
少し長くなりましたので・・・この続きは次回「自分を許すこと、人を許すこと。自分を許せないことについても」で書かせていただきたいと思います。