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家業を継ぐ、継がないで悩んだら

家業を継ぐべきかどうか・・・というのはとても大きな問題だと思うんです。
実は僕自身がそんな問題に直面してきました。

僕の周りには僕と似た境遇の方がいらして、そういった方のお話をお聞きする機会にも恵まれました。

今回はそんな自分の経験や継いだ方、継がれなかった方のお話をお聞きしてきて、僕が家業を継ぐということ、継がないということに対して思っていること、家業を継ぐかどうか迷った時に何をどう考えるか・・・ということを僕なりに書いてみたいと思います。

目次

継がないという判断が成功した事例

長男だから必ず家業を継がなければならない・・・そう思われていらっしゃる方も大勢いると思うんです。

長男として生まれてきた方は、物心ついた時から、「お前は跡継ぎなんだ」とそう言われて育った方もいらっしゃるかも知れません。

ただ、実際は全ての方がそのようにして、家業を継いでいるわけではないようです。

僕の知っている例では、長男が家業を継がないことを決めてお店を閉めました。大きなお店で代々続いていたので、親戚からは散々非難されましたが、その長男の方は自分は商売には向いていないと、そう思われたそうです。

それにこれからはそのお店を存続させてゆくのも難しいと考えていらしたそうです。結果的には、そのお店があった商店街は殆どお客さんが来なくなってしまい、多くの店が倒産しました。

無理に継いでいたら、会社は倒産して大きな損害となっていたと、その方は話してくださいました。

人の目を気にしてまで家業をやる必要はあるか?

代々続く家業であった場合、やはり継がないというのはあまり良いこととは思われていないわけで、そうなった場合は、親戚から非難されたり、他人からも何で継がないんだと言われることがあるかも知れません。

でもそういう周りの目を気にして家業を継ごうとされることは、時に自分を押し殺してしまうことになるのかも・・・知れません。

だけど、決めるのは他人ではなくて、自分なのだと思うんです。他人は好き勝手言ったりします・・。本当に家業を継ぐということの大変さを理解していない人ほど、言いたい放題だったりして・・。

でも、継ぐのはその人たちではなくて。自分でやることは自分で決めるべきだと僕は思っています。

家業というのは継いで終わりではなく、どこの会社もそうであるように、存続させてゆくことが自分の家族や社員とその家族を守ることになるわけですから、継いだ後の方が大変だと思うんです。

それこそ、本気になってやろうと思わない限り、生半可な気持ちでできるものではないと思うのです。

やりたくない理由は何か?

家業を継ぎたくない理由は色々あると思います。例えば・・・

・自信がない、不安だから
・他にやりたいことがあるから

最初の「自信がない、不安だから」というのは、どんな人にでもあると思うんです。きっと今の社長さんも最初は不安だったでしょうし、代々家業を継いできた方々も、自信はなかったかも知れません。

自信というのは経験の上でしか成り立たないものであって、家業を継いで自分が社長になった後、多くの経験をして初めて自信というものは得られるものだと思うのです。

だから、もし、自信がない・・・ということであれば、自信はある方がおかしいと考えてみるのも1つの方法かも知れません。

不安も同じです。不安というのは誰にでもあるものだし、この不安があるからこそ、会社のために何をすべきかを考えるようになるものだと思うんです。

自信がない、不安だから・・・その気持ちはむしろ会社を存続させてゆく上では必要なものだと僕は思っています。

問題は、他にやりたいことがある時でしょうか。

そんな時、罪悪感であったり、親やご先祖様に申し訳ない・・・という気持ちが湧いて来たりするものだと思うんです・・。

そんな中で継ぐか継がないかと悩んだと時の答えはみなさんそれぞれ違っていて、そのご本人の中にしかその答えはないものだと思うんです。

どうしたらいいですかとご相談をいただいたこともあります。(現在は個人的なご相談をお受けすることはお休みしています。m(_ _)m)

僕自身はやりたいことがあるのであればその道に進まれてもいいのではないかなと、思っています。だけど、そう簡単にいかないことも知ってます。

だから、こうした方がいいのではないですかとは・・・とても言えません。

ただ、罪悪感についてや、ご先祖様に対して申し訳ない・・・という気持ちについては、思っていることがありまして、次にそのことについて書かせていただきたいと思います。

親孝行をしたいという気持ち

子供ならやっぱりある程度の年齢になってくると親孝行がしたい・・・と思うものだと思うんです。家業を継ぐというのはやっぱり親にとっては嬉しいものですから。

でも、親孝行をしたいというのが理由なら、もっと別の方法もあるのかも知れません。

一緒に働くというのは大変なことで・・・会社では父親や母親が上司で自分が部下になります。親子関係は今までのようにはいかないこともあるかも知れません。僕自身がそうだったんです。

親子だからこそ、一緒に働くというのは大変なことだと思うんです。それはお互いに親だから、子供だから・・・という気持ちがあるからだと思うんです。

子供に家業を継いでもらったけど、一緒に働くのはとっても辛かった・・・そう話してくださった方がいました。

家業を継ぐのは親孝行のためではなく、自分のため・・・であるべきだと僕は思っています。

親孝行をする方法は、家業を継ぐこと以外にも、将来的に親が年老いたら面倒を見ることであったり、その時に経済的な支援ができるようになることであったり・・・そういうことでもいいと思うんです。

ご先祖様が悲しむからという理由

家業を継がないと、ご先祖様が悲しむ・・・そういう風にまわりから言われることもあるかも知れません・・。

先祖代々続いてきたものを絶やしてたまるかと頑張ってこられたの方々が、ご先祖様が悲しむとそうおっしゃるお気持ちは当然のものと思うんです。

僕自身もご先祖様には感謝していますし、自分がいるのはその人たちのお陰だと思っています。

でも、ご先祖様が悲しむから・・・というのはもしかしたら、そうではないかも知れないと・・・僕はそう思っていて。

人はあの世へ行くと、執着や未練を手放すと言われています。

家業が・・・とか、代々続いた家が・・・という気持ちはこの世にいる立場ではそうであっても、あの世へ旅立たれてご先祖様がそういう思いを手放されたのだとしたら、ご先祖様は悲しんだりするだろうか・・・と考えてみた時、そうは思えないんです。

むしろ、そういうものを手放されたのであれば、自分の子孫が本当にやりたいこと、本当に進みたい道に進むことを喜んでくださるのではないかなと・・・僕はそんなことを思ったりします。

それでも家業を継ぐのは素晴らしいこと

最後に僕自身の話をさせていただきたいと思います。

ここまで書いてきて何だか家業を継ぐことにあまり賛成ではないような書き方になったかも知れませんが・・・僕は家業を継ごうとされることはそれは素晴らしいことだと思っています。

勿論、大変なこともあるでしょうけれど、それ以上に得るものがあるように思っています。

僕は20代後半までサラリーマンとして働いた後に、家業を継ぐために親の会社に入社しました。

不安はなかったかというと勿論ありましたし、自信は見せかけのものしか持っていませんでした。

だけど、自分がやるしかないというそういう思いで決断しました。最初はすごく孤独な立場でしたが・・・次第に社員の方々と打ち解けて。色々な意味で責任が重い仕事だと思いましたが、その分だけやりがいはありましたし、その分だけ喜びや達成感も大きい、そんな仕事でした。

やってみなければわからないんだなと・・・一歩踏み出してよかったと、今でも思っています。

ところが、入社して数年が経過した頃、父が「お前とは合わない」と僕に言いました。首になったんです。

父なりの考えがあったのかも知れません。僕が未熟だったのかも知れません。

だけど、そういう運命だったと受け入れることが、それから長い年月が経ってやっとできるようになりました。

僕はその後、自分がやりたかった仕事を思い切ってやってみようと思って、その出来事から数年が経ったある日にその仕事で独立しました。

家業を継ごうとしたこと、その経験や思いに今もどこかで支えられながら仕事をしているように思います。

今日は最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。
感謝。