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仕事のスランプ。2つの原因とその脱出方法とは?

「スランプ」はスポーツの世界ではよく聞きますが、仕事の世界でもスランプというものはあって、時に深刻な問題に発展してゆくことがあります。

スランプとは、辞書で調べると、「実力が発揮できず、一時的に成績が落ち込んでいる状態」と出てきますが、仕事の上でのスランプにも大きくわけると2つの原因があります。

それらは、

1)精神的なことが原因

やる気がでない。モチベーションを失った、など。

2)精神的なこと以外が原因

今までと同じやり方をしているのに成績が落ち込んでいる、結果が出ない、など。

今回はこの2つの原因別に見た、仕事のスランプからの脱出方法について、見てゆきたいと思います。

目次

 

1)精神的なことが原因のスランプ

精神的なことが原因のスランプとは、例えば、やる気やモチベーションを失うことそのものであったり、または、そういった精神的なことが原因で成績が落ち込んでいる状態のことです。

このタイプのスランプにも色々なケースがあると思いますが、下記のようなことがきっかけで陥るケースが多いようです。

①頑張り過ぎて燃え尽きてしまった
②目標を失ってしまった
③仕事を続ける意味や喜びを失ってしまった
④原因がわからないケース

他にも様々なケースがあると思いますが、代表的なところではこういったことがきっかけになっていることが多いように思います。

①頑張り過ぎて燃え尽きてしまった

頑張り過ぎて、燃え尽きてしまうこと、ある種の燃え尽き症候群になってしまうことで、やる気やモチベーションを失ってしまうこともあります。

燃え尽き症候群の原因と克服方法、治し方とは?でも書かせていただきましたが、実は僕自身、以前はよく燃え尽きていました。

高いやる気を持って、集中して何かに取り組んでいたのに、ある日突然、やる気を失ったり、大げさなことを言えば、何をして生きてゆけばいいかわからないような、そんな感覚に陥ってしまうことが度々あったのです。

そんなことがあって、自分のように燃え尽きやすい人間とそうでない人にはどんな違いがあるのだろう?と考えるようになりました。

そんなことを続けているうちに、燃え尽きやすい自分がやっていたことと、燃え尽きにくい人達がやっていたことには、1つの違いがあることに気づきました。

それは、自分の心の声を聞こうとしているか、それとも無視しているか・・ということでした。

自分の場合は、自分の心の声を無視して頑張ろうとすることが多く、反対に燃え尽きたりしない人達は、自分の心の声をしっかりと聞こうとする人が多かったのです。

もっとも、頑張ることは悪いことではないと思います。

ただ、頑張り過ぎて燃え尽きてしまい、それがスランプにつながっているようなケースでは、自分の素直な心の声に耳を傾けてみる必要があるかも知れません。

人は完璧ではなくて、ロボットでもなくて、だから、やる気が出ない時もあると思います。

その時に勇気を持って少し休んでみたり、または、いい意味で少し自分に甘くなってみることも、長期的な視点で見ると、仕事のパフォーマンスをある程度維持してゆくためには必要なことかも知れません。

何でも頑張り過ぎてしまう方は休むことに抵抗があるかも知れませんが、ただ、仕事がオン、休むことがオフだとすると、このオンとオフは案外密接につながっているようです。

どういうことかというと、例えば、オフが充実していると、オンもそれにつられるようにして、充実してきたりすることがあります。

そういう意味ではオフを充実させてみることも、結果的には、オンの充実につながるかも知れませんし、休むことをそういった視点で考えてみることも、休む勇気を持つためには大切なことなのかなと思います。

②目標を失ってしまった

目標を失ってしまったり、目標に届かないと思った時も、精神的なスランプに陥りやすいです。

この場合は、目標を設定し直すことや、大きな目標以外に、小さな目標、目の前の目標を複数設定してみるのもよい方法かも知れません。

また、成績が大きく下がってしまったことが原因でやる気を失ったり、目標を失って、精神的なスランプに陥ることもあるかも知れません。

その場合は、精神的なこと以外(成績が下がったこと)が原因になっているわけですが、そんな時にできることについては、後ほどご紹介したいと思います。

ただ、成績が大きく下がってしまったことで陥るスランプですが、スポーツの世界でも、過去のよかった頃の自分と今の自分を比べてしまってスランプに陥ってしまう選手もいるのだそうです。

そんな時、そのスランプから抜け出せる選手とそうでない選手がいるそうですが、その違いは、過去のよかった頃の自分を忘れることができるかどうかが関係しているのだそうです。

400mハードルの日本記録を打ち立て、世界選手権で銅メダリストにもなった為末大さんは、スランプは過去との比較から生まれると著書の中で語っています。

為末さん自身、スランプに陥って悩んだ経験があったそうですが、そんな為末さんが最後の最後で思ったのは、「メダルなんてなかったことにしよう」ということだったそうです。

メダリストからのスタートではなく、今の等身大の自分からはじめようと思ったら、不思議と今、具体的に何をやるべきかが見えてきた。

そして、もう一回ここから山に登ってみようという勇気が湧いてきたのだとか。

③仕事を続ける意味や喜びを失ってしまった

仕事を続けてゆく意味や喜びのようなものをある日突然失ってしまうということもあるかも知れません。

それは、先ほどもご紹介した頑張り過ぎが原因のケースもあれば、または、人の感じ方というのは変化してゆくものなので、何に喜びを感じるか・・ということも時間と共に変化してゆくこともあるかも知れません。

以前は、成績を上げることに喜びを感じていたのに、ある時から、そこに以前のような喜びを感じられなくなった・・という人もいます。

そんな時は、仕事をする上で、自分はどんなことに対して喜びを感じるのだろうか?と今一度、(少し時間をかけてでも)考えてみるのも良い方法かも知れません。

仕事をする上で、どんなことに対して喜びを感じるか・・というのは人それぞれだと思いますし、仕事によっても違ってくると思います。

ただ、例えば、筆者の場合は、人に喜ばれることを嬉しいと感じることが多いので、仕事で少しモチベーションを失いかけているなと思った時は、そういった自分の原点のようなものに戻るようにしています。

すると、自分のやるべきことであったり、失いかけていたモチベーションを取り戻せたりします。

そういった、自分が喜びを感じるポイントのようなものを探してみるのも一つの方法かなと思います。

④原因がわからないケース

理由はわからないけど、仕事を続ける意味や喜び、またはやる気などを失ってしまう・・ということもあるかも知れません。

これは精神的なスランプ全般に言えることですが、その場合は、専門家(心療内科やカウンセリングなど)に助けを求めることも大切なことのように思います。

自分一人で抱え込むるより、専門家の助けを借りた方がいいケースは多々あると思いますので、その場合は、どうか専門家に相談なさってください。

ただ、このように原因がわからないケースでは、休むことが大事になってくることも多いように思います。

休むことができなくても、少しペースを落としてみたり、先ほどのようにオフを充実させてみることで、原因不明のスランプから抜け出してゆく人もいます。

例えば、そういったスランプを、趣味に没頭することで抜け出す人もいます。

仕事が思うようにいかない時、不調な時に、遊びを充実させるなんていうと、現実逃避のように聞こえてしまうかも知れませんが、その現実逃避も実は案外重要で、例えば、趣味のプラモデル作りに没頭しているうちに仕事に対するやる気が戻ってきた(原因不明のスランプから抜け出した)という人もいます。

特に原因がわからない精神的なスランプの場合は、意図しないことがきっかけになって自然とそこから抜け出せることもあります。

だから、どのような形でもいいので、今をつないでゆくという考え方も大事なことなのかなと、思います。

2)精神的なこと以外が原因

仕事のスランプにも、精神的なこと以外の何かが原因となっているケースもあります。

これまでと同じやり方をしているはずのに、成績が落ち込んだり、結果が出なくなってしまったり。

その原因もケース・バイ・ケースで、例えば、業界の変化が関係していることもあるかも知れませんし、お客さんの嗜好が時代によって変わったり、または、ライバルの出現であったり、そういったことが関係していることもあるかも知れません。

ただ、いずれにしても、どこかに何かの変化があって、それがこれまでのやり方で思うような結果が出ない原因になっているのかも知れません。

もし、このような形のスランプの場合、今までのやり方で思うような結果が出ない形のスランプの場合ですが、どうやってそこから抜け出せるでしょうか?

客観的に分析する

仕事の場合、最後に立っている人は一番うまく仕事をやってのけた人ではなく、変化に対応し続けた人なのかも知れません。

そういう意味でも、「変化を見つける」ということが大事になってくるように思います。

この変化というのは、自分の変化もそうですし、業界の変化であったり、お客さんの変化であったり、そういうことも含みます。

スポーツの世界では、選手がスランプになった時、コーチや監督などが選手が好調の時とスランプになっている現在の映像を客観的に分析して、その違いを見つけ出し、それが選手のスランプ脱出のきっかけになってゆくこともあるそうです。

これをそのまま仕事に当てはめることはできないかも知れませんが、ただ、客観的に分析するということは必要かも知れません。

スランプに陥っている時は、主観的に物事を見てしまいやすいものですが、ただ、主観的に見ようとすると、なかなかそこから抜け出す策が見えてこないので、その場合は、少し客観的に今の状況を見てみる必要があるかも知れません。

客観的に考える方法ですが、100%他人の視点にはなれないかも知れませんが、例えば、「自分がお客さんだったら、どんなものを買いたいと思うだろうか?」と自分を違う立場に置いて考えてみるのも客観的に考えるよい方法だと思います。

スランプに陥った時は、頑張らない

以前にも少しご紹介したことがありましたが、超一流選手が集まるサッカーチーム、「ACミラン」でメディカル・トレーナーを務めた遠藤友則さんという方がいらっしゃいます。

その遠藤さんは、あるインタビューでACミランの一流選手達が結果を出せず、ある種のスランプに陥った時にすることがあると語っています。

それは、何だったか?

ということですが・・・ミランの選手達は不振に陥って結果が出なくなると、むしろ一息ついて、何が問題だったのかを考えるのだそうです。

そして、今までやってきたことに対しての改良を「少しだけ」加えるのだと言います。

仕事でスランプになって、結果が出ない、売り上げが上がらないようなケースでは、もっと頑張らなくてはいけないと思ってしまいがちだと思います。

ただ、遠藤さんは、結果が出ない時は、これまでよりもさらに頑張ろうとするのではなく、「その(原因と)対策を見つけて、実行する」・・そんな風にシンプルに考えるのがいいと言います。

これまでと同じやり方をしているはずのに、成績が落ち込んだり、結果が出なくなってしまった・・・そんなスランプの場合、以前は結果が出ていたわけで、結果を出す力は自分の中にあるものだと思います。

ただ、その力の出し方の問題だと思うのです。

そんな時は、ミランの選手のように、一息ついて、何が問題なのかと考えて、そして、今までのやり方に少しだけ改良を加えてみてもいいのかも知れません。

「PDCAサイクル」でスランプから抜け出す

これも以前に少しご紹介したことがありましたが、仕事の世界ではよく、「PDCAサイクル」という言葉が使われます。

このPDCAサイクルとは、

①Plan(計画)
②Do(実行)
③Check(評価)
④Act(改善)

の略です。

これを自分のために、自分がスランプから抜け出すために使ってみるというのも良い方法かも知れません。

実際に少しやってみると、

①Plan(計画)

まず、何が問題なのか?何故、成績が落ち込んでいるのかを客観的に分析します。

その上で、これからやるべきことを考えます(計画します)。

②Do(実行)

ここではその計画したことを実行に移します。

③Check(評価)

実践したことを、詳しく分析します。

④Act(改善)

その上で、改善策を考えます。この後はまた、①Planに戻って続けます。

このPDCAサイクルですが、①Plan(計画)と②Do(実行)は多くの方が実践されるそうですが、③Check(評価)と④Act(改善)が抜け落ちていることが多いのだそうです。

ただ、多くの場合、③Check(評価)のところで(スランプから抜け出す)ヒントが浮かんでくるものだと思います。

ですので、③Check(評価)は非常に重要なポイントになってくると思いますし、それを受けて、④Act(改善)をしてゆくということが、スランプから脱出するためにはとてもとても大事なことになってくると思います。

スランプを上昇気流に変えて

大リーグで数々の記録を打ち立てたイチロー選手の言葉にこんなものがあります。

「逆風は嫌いではなく、ありがたい。どんなことも、逆風がなければ次のステップには進めないから」

「自分が分からないことに遭遇する時や知らないことに出会った時に、『おっ、自分はまだまだ行ける』と感じます」

スランプというのは、特に仕事のスランプというのは、場合によっては死活問題になることもあって、とても辛いものだと思いますし、それは時に、孤独な闘いになることもあると思います。

ただ、イチロー選手の言葉ではありませんが、スランプを自分のために、自分がもう一歩先に行くために、生かすという道もあるのかも知れません。

スキージャンパーは向かい風の方がより遠くへ飛べるそうですが、スランプのような逆風にも、もしかしたら、そんな側面があるかも知れません。

そう信じてみることもまた、スランプを乗り越える力になるのではないかなと、少なくとも僕はそう思っています。

最後までお付き合いいただいて、ありがとうございました。