20年続いた慢性腰痛が治った。今までになかった慢性腰痛の治し方とは?
頑張った方がいいのか?頑張らない方がいいのか?・・・からの続きになります。
今回は前回の最後で書かせていただいた医師に診てもらっても原因がわからない原因不明の慢性腰痛を治した方法について書いてみたいと思います。
前回の簡単なおさらいですが、小さな仕事を立ち上げた僕は必死になって働き続けました。
ところが、頑張れば頑張るほど、20年近く持ち続けていた慢性腰痛は悪化していき、ついには、痛みで座れなくなるところまできてしまいます。
それは、どの病院で診てもらっても治ることなく、痛みは日に日に増してゆくようでした。
これまで、20年近くも持ち続けてきた慢性腰痛だったのですが、この時感じていたのは、これまでとは比べ物にならないほどの痛みでした。
それは、僕にとっては死活問題でした。
もう寝ながら仕事をするしかないと、そう覚悟しました。
ところが、その後に奇跡が起こったのです。
目次
2冊の本との出会い。ページをめくる手が震えた
「もう寝ながら仕事をするしかない」・・・そう決意した後に僕は、ある2冊の本に出会いました。
1冊目は作家の夏樹静子さんが書かれた「腰痛放浪記 椅子がこわい」でした。
腰痛放浪記 椅子がこわい
夏樹静子
夏樹静子さんも僕と同じように腰痛を抱えていらっしゃって、夏樹さんは作家という仕事柄、座ってお仕事をされる方で、ところが、原因不明の腰痛に苦しみ続けることになります。
その腰痛を治すために夏樹さんはありとあらゆる治療を受けます。
この本を読んでいくと、こんなにも腰痛の治療法があるのか!?と心底、驚き、そして、夏樹さんのその腰痛を治したいという強い思いと行動力に度胆を抜かれます・・
笑ってはいけないけど、笑えるほどの治療法があったり・・夏樹さんはとにかく、この世にあると思われる、ありとあらゆる腰痛の治療を受けたそうです。
ところが、それは本当に笑えることではなくて、夏樹さんはその痛みから飛び降り自殺まで考えるほどの深刻な深刻な悩みだったのです。
僕は勿論、夏樹さんほどあらゆる治療を受けたわけではなかったのですが、色々な病院に行ったり、様々な治療をとにかく受けてきました。
椅子も何個買ったでしょうか(笑)・・・当時は笑いごとではなかったのですが・・わらにもすがる思いでした。
夏樹さんは最後の最後に、自分を散々苦しめた腰痛を治すことになります。
でもその方法というのが、今まで僕が聞いたことがない、とても信じられないような方法だったのです。
腰痛の原因は心・・・そういうことでした。(あくまでも慢性腰痛の場合で、急性腰痛とはまた違いますし、そうではないケースもあると思います)
あれほど、ありとあらゆる治療を受けてきた夏樹さんなのに、それについては最後の最後まで否定し続けたんです。
でも、それが夏樹さんにとっての腰痛の原因でした。
* * *
僕はそのお話に衝撃を受け、すぐに色々と調べました。
そこで、僕の腰痛を、いや、大袈裟なことを言わせていただけば、僕の人生を変えた本に出会ったのです。
それが、「サーノ博士のヒーリング・バックペイン」という本でした。
サーノ博士のヒーリング・バックペイン
ジョン・E.サーノ
この本がなければ、大袈裟ではなく、今頃ベッドの上からこのサイトの記事を書いていたかも知れませんし、自分をここまで変えようとは思えなかったかも知れません。
本を買って、そして、ページをめくってゆくと、今までの慢性腰痛の治し方を根本から覆すようなことが書いてありました。
そして、ページをめくる僕の手は震えていました。
「この、これだけ苦しんだ腰痛から楽になれるかも知れない・・」
そう思ったからです。
慢性腰痛の原因は思わぬことだった
この本の著者、ジョン・E.サーノ博士が見つけ出したもの、それはTMSと呼ばれる症状でした。
それは緊張性筋炎症候群とも言いますが、これは簡単にご説明すると、無意識の中に抑圧された感情(不安や怒りなど)が結果的に腰の筋肉等に影響を与え、それが痛みを引き起こしている・・・というにわかには信じがたい内容でした。
そして、サーノ博士はそういった慢性腰痛(もしくは原因不明の腰痛)になりやすい人にはタイプがあると言うのです。
そのタイプは・・・
・仕事では常に上を目指している人
・競争心や出世欲が強い人
・他人よりも自分を批判するタイプ(自分に厳しい人)
・家族のためにすべてを完璧にこなそうとする人
・周りから好かれたいと思っている人
・完璧主義の人、妥協しない人、何事にも積極的に取り組む人
あれ?と思いました。
自分もそうかも知れないな、と。
僕は競争社会では勝ち抜かなければならない、抜きんでなければならないと思っていました。
自分に厳しく、何かを徹底的にやったり、また、時には責任感を感じ過ぎてしまって疲れたり。
この本が僕の悩みを解決してくれる・・本を読み進めてゆくとそれは確信に変わってゆきました。
抑圧された感情
サーノ博士は、(僕のような)慢性腰痛は、緊張が引き起こしていると指摘していました。
その緊張はどこから来るのか・・・というと、「自分にとっては受け入れがたい抑圧された感情」・・・だと言うのです。
自分の中にある感情で受け入れがたいもの、とても認めることなんてできない感情・・・これらが痛みを引き起こしている、と。
受け入れがたい感情・・・僕には身に覚えがありました。
それはいくつもありました。
その中の1つが僕の仕事に関するものでした。小さな仕事でも夢だった仕事。それをやっとの思いでつかんで、必死に働き続けました。
僕はそれを失いたくはなかったのです。
だけど、心は疲れ切っていました。本心は・・休みたかった・・のかも知れません。本音は「辛かった」のかも知れません。
でもそんなことは、僕にはとても受け入れがたい感情でした。
休みたいとか、辛いなんて思うものなら、もう一人の厳しい僕が絶対に許しませんでした。
だから、それをずっと抑圧してきたんです。
それが腰痛の原因であり、その抑圧をずっと続けてきた結果、僕はもう座れないところまで来ていました。
もう頑張りたくても頑張れない自分になっていたのです。
そして、腰痛は治った
僕はサーノ博士の本に書かれてあったことを毎日実践しました。
とても簡単なことだったのです。毎日15分位、本に書かれてあることを読むだけで終わってしまいます。
そうやって実践してすぐに・・・僕の座れないほどまで痛んでいた腰痛は、本当に文字通りすう~っとその痛みが消えてゆきました。
それはまるで奇跡のようでした。
サーノ博士はその仕組みと治し方を本にまとめられました。
それが僕を救ってくれた。
痛みで座れないほどまでに苦しんだ腰痛はついに治ったのです。
でも、感情を抑圧する限り、また腰痛になってゆくのだとわかりました。
僕はその瞬間から、自分の仕事のやり方というものを変えてしまおう・・・と思いました。まず、頑張ろうとすることをやめてしまおうと思いました。
頑張り続けると、いずれまた、もう頑張れなくなる・・そう思ったからです。
前回の記事、頑張った方がいいのか?頑張らない方がいいのか?で、僕は頑張れなくなった時は、「神様からの「楽しむ工夫をしなさい」というサイン」という風に書かせていただきました。
僕はそのサインを素直に受け取ることにして、頑張るのではなくて、「楽しむ工夫」を続けようと思いました。
仕事を楽しむ・・・そんな発想なんてそれまではありませんでした。
でも僕は、もうあの痛みに耐える日々は嫌だったので、どうやったら楽しめるかなと、ずっと考え続けました。
そして、実践してみるようにしていったのです。
そんな試行錯誤が3年間ほど続いて(何故か僕はいつも何をするにも3年かかるのですが)、ある時に今まで見えなかった色々なことが見えるようになりました。
その時にわかったこと・・それをまとめてスタートしたのがこのおかしな幸福論というサイトです。
そして、今もそれを続けています。
楽しい人生を生きるたった3つのコツで書かせていただいた「人生の目標そのものを楽しむことにする」という考え方も、腰の痛みが僕にくれたモノだったのかも知れません。
こうして20年間続いた腰痛は不思議な位に消えてゆきました。
あれから長い年月が経ちましたが、それから慢性腰痛は一度も再発していません。
勿論、例えば、体を使って疲労がたまったりすると、腰が疲れたり、痛くなることはあります。
ただ、それは一時のもので、慢性的な腰痛はあれから一度もありません。
治ってすぐの頃はサーノ博士の本に書かれたことを何度も読み返しては、頑張らないように意識を続けなければなりませんでした。
それは(頑張ることは)ずっと続けてきた習慣だったので、そんなにすぐにはやめることはできなかったわけですが、意識して頑張らないようにしよう、頑張りたくなったら工夫しようと自分に言い聞かせ続けた結果、気づくと、それは意識せずにできるようになっていました。
こんなに長い間悩まされて、最後には座れなくなるほどの激痛の原因がまさか、感情の抑圧だったとは、今でも信じられない時があります。
あれから僕は自分の心と向き合うようになりました。
そして、生きづらさを感じていたのは、自分に原因があったのだと、そう思うようになりました。
あの痛みは自分に何かを伝えようとしていたのかなと、今、そんなことを思ったりします。
慢性腰痛については色々な原因があります。
ここでご紹介させていただいたことだけが腰痛の原因ではないと思いますし、ここに書かせていただいたことはあくまでも僕の個人的な記録のようなものになります。
ですので、もし、腰痛を抱えていらっしゃる方がいましたら、必要に応じて医師や専門家にご相談なさってください。
ただ、もし僕がここでご紹介させていただいたことが、何かの形でお役に立てることがあれば幸いです。