良寛が大切にした1つの言葉と「和顔愛語」
良寛和尚は江戸時代末期を生きた僧侶であり詩人として多くの人に知られています。
良寛和尚は多くの人に慕われ、愛された方だったようです。そんな良寛和尚が大切にされていたことが1つあって、それが「和顔愛語」(わげんあいご)という言葉だったそうです。
「和顔愛語」
「和顔愛語」とは、その字の通り、和やかな顔で、温かい言葉を口にする・・・ということを言います。
良寛和尚は、人に与えるようなお金やモノも持っていなかったので、誰かに何かをあげることはできなけど、自分の言葉なら贈り物にできる・・・そうお考えになられたようです。
だから、良寛和尚の口から出てくるのは、温かい言葉であったり、感謝の言葉であったり、人を勇気づける言葉であったり、人を明るい気持ちにさせる言葉であったり、人を癒す言葉ばかりだったようです。
マザー・テレサも同じような言葉を残していて、以前にもご紹介しましたが、
「誰かに対して笑顔を見せることは、その人にプレゼントを贈っているのと同じことですよ」(マザー・テレサ)
・・・という言葉を残しています。
良寛和尚の「和顔」というのは、人へのプレゼントだったのだと思います。
もうお一人・・・同じような言葉を残された方がいます。
お釈迦様です。
お釈迦様の教えに無財の七施(むざいのしちせ)というものがあります。(お釈迦様が教えてくれた人に喜ばれる一番の方法参照)
無財の七施とはお金をかけなくても相手のためにできること・・・ですが、その中の2つが「優しい言葉、思いやりのある言葉で接する」ということと、「温かい笑顔で接する」ということでした。
笑顔で優しい言葉を口にする人のまわりには、人が引き寄せられるようにして集まってくるのかも・・知れません。
でも、笑顔で優しい言葉をかけ続けるのは大変なことだったりするのかも知れません。うまく笑えない時もやっぱりあって。
ただ、そうありたいと思うだけでも何かが変わってゆくのかも知れないなあと・・・僕は思いました。
人にしたことしか返ってこない
以前、お話させていただいたことがありましたが、僕はしたことしか返ってこないのではないかなと・・・思うようになりました。
相手に対して、厳しい言葉をかける・・・すると、自分も同じように人から厳しい言葉をかけられたりします・・。
優しい言葉を話す・・・すると、自分に対して優しい言葉をかけてくれる人が現れたりします。
良寛和尚はきっと、優しい言葉をまわりに投げかけ続けた人だったのではないかなと・・・思います。
そして、その投げかけた言葉が自分に返ってきたのではないかなと、だから、多くの人に慕われて、愛されていたのではないかなと・・・思ったんです。
笑顔の良寛さんの周りには、きっと笑顔の人達が集まってきたのだと思います。
そう考えると、笑顔の人達に囲まれるのに、一番簡単な方法は、自分が笑顔でい続けることなのかも知れません。