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過去の怒りを上手に捨てる4つの方法

例えば、過去にあったことで怒りを感じてしまうこともあるかも知れません。

そんな嫌な記憶を思い出してはまたイライラしてしまったり、あの時はああしておけばよかった、こんな風に言ってやればよかった・・・と頭の中で復讐をはじめたりして、それがぐるぐる頭の中で堂々巡りのようになったり。

何度も思い出しては怒りを感じるのは、自分が納得できていないから・・かも知れません。

だから例えば、これは自分が成長するためには必要な痛みなんだ、でもいいし、例えば、これは自分がもう一歩前に進むために必要なことなんだ、でもいいですし。

そうやって相手に対してというより、自分の中で答えが見つかった時に、そういった過去の怒りを手放せるのかも、知れません。

今回は、過去の怒りを上手に終わりにするというか、上手に記憶という自分のクローゼットの中に仕舞い込んでしまう方法について書かせていただきたいと思います。

尚、もっと根本的な原因と言いましょうか、そもそも何故過去のことを思い出して怒りが湧いてくるのか?ということについては下記の記事にて書かせていただきましたので、よかったら参考になさってください。

思い出し怒りを鎮める方法。原因や対処方法も

自分の視点だけで思い出さない

過去のことを思い出してしまって怒りを感じる・・・そういうことがあるかも知れません。

中にはとても辛い思いをされた方もいらっしゃると思います。

それは本当に悔しいことだったり、辛いお気持ちだと思います。

ここでご紹介するのは、そういった深い悲しみであったり、トラウマの克服方法ではなくて、もう少し日常的に誰にでも起こる思い出し怒りに対して上手に終止符を打つ方法ですので、その点をご了承の上、読み進めていただければ幸いです。

では、本題に入りたいと思います。

怒りというのは、とても主観的な感情です。

裏を返すと主観的に見なければ、怒りというのは感じることが難しいものかも、知れません。

そういった点も踏まえて、過去の怒りを捨てるために、いくつかの視点で自分のその怒りの対象となっている過去を(どうしても思い出してしまった時にという意味で、無理に思い出すのではありません)考えてみるのも一つの方法だと思います。

そして、最後にその過去の怒りに終止符を打つ・・ということをします。

では次に、そのいくつかの視点の話をさせていただきたいと思います。

1.自分の視点

最初は自分の視点です。

ここで考えるのは、①何故、自分はその時怒ってしまったのか?ということを自分に問いかけます。

その理由がわかったら、②本当にそうだったのだろうか・・・と自分に問いかけます。

これについては自分を苦しめる考え方を変える方法、感情は思考の後についてくるで詳しくご紹介していますので、ここでは省きます。

ちょっと実際にやってみたいと思います。

例えば、僕に対して友人の一人が僕を深く傷つける言葉を言ったとします。

①何故、自分はその時怒ってしまったのか?

・・・自分が大切にしているものを軽視されたと思ったから。

②本当にそうだったのだろうか

・・・そういう意図が実はなかったのかも知れない。知らないだけだったのかも知れない。

自分がこだわり過ぎていたのかも知れない。悪気がなく、ただ配慮ができなかっただけかも知れない。

・・・という風に論理的に考えていきます。

これが最初の「自分の視点」で考える・・・ということになります。

2.相手の視点

次の段階で「相手の視点」で考えるということをします。

相手の視点とは、相手の立場になってその時のことを考えてみることです。

やり方は簡単で、①相手の立場になって、何故そんなことをしたのかを考えます。

また実際にやってみたいと思います。

先ほどの例です。僕に対して友人の一人が僕を深く傷つける言葉を言ったとします。僕はその言葉をことあるごとに思い出して怒りを感じていたとします。

①相手の立場になって、何故そんなことをしたのか

・ただ単に悪いこととは思わず、何気なく言った(かも知れない)
・僕がそのことを大切にしているとは知らずに言った(かも知れない)
・育った環境がそうさせた(なんでも思ったことを言うべきだと言われて育った)
・もしかしたら、僕にもそう言わせてしまう何かの原因があった

・・・という風に、相手の立場になると、自分の立場では怒りしか感じなかったことでも、他の理由であったり、相手の事情、さらには生い立ちなどまで考えてゆくことで、違うものが見えてくることもあります。

違うことが見えてくると、勿論、感じ方も少し変わります。

3.他人の視点(友人の視点で)

最後は他人の視点です。これは、第三者の視点です。

でも、第三者の視点ってなかなかなれなかったりしますが、その場合は、①自分が友達に同じような悩みを相談されたら、どんなことを言うかな?と考えると案外簡単に第三者の視点になれます。

また、実際にやってみます。

先ほどの例だとややこしいので・・・僕に対して職場の同僚が僕を深く傷つける言葉を言ったとします:

①自分が友人に同じような悩みを相談されたら、どんなことを言うかな?

・そんな言葉を言われたら誰だって頭にくるよ
・気づいていないだけなんじゃないかな?悪気はきっとないと思うよ
・そういう他人のことを傷つける人だとしたら、仕事上の付き合いだけにしたら?

・・・という風に他人の視点で考えると、少し客観的にその自分の怒りの対象なった出来事について見ることができます。

この「少し客観的に」というのが怒りを上手に仕舞い込むには大切なことなんじゃないかな・・・と思います。

何かに悩んだ時は、同じような悩みを友達に相談されたら、自分だったらどんなことを言ってあげるかな・・・と考えるだけで、客観的にその悩みを見ることができるようになります。

4.終止符を打つ

最後のステップはこの怒りに終止符を打つ・・・ということです。

過去のその出来事を何度も思い出しては怒りを感じるのは、自分がやられたままだと感じているから・・かも知れません。

だからこそ、復讐を頭の中で始めてしまうわけです。

ただ、最初の3つの視点で順を追って考えてゆくと、「自分がやられたまま」という考えは少しづつ薄れてゆくのではないかなと思います。

相手の視点で考えるステップまで進んで、そこで上手に考えることができると、例えば、相手のことを可哀そうな人なんだと思って気持ちが楽になることもあるかも知れません。

さて、その後、終止符を打つわけですが、やられっぱなしという気持ちが薄れたところで、まず、過去の記憶にちょっとしたものを付け加えてゆきます。

それが、その出来事に怒りを感じたことについて「うまく対処できた」という記憶を加えるということです。

だから、怒りが薄れた・・・というところまで持って行く必要があるのだと思います。

頭の中で復讐しても、また思い出して怒りを感じるのは、この「怒りが薄れた」もしくは「可哀そうな人だと思えた」とか、そういう対処ができないまま、その記憶を捨てようとしたから・・・だったのかも知れません。

そのうまく対処できた・・・と思えるには、この終止符を打つというステップで①「自分はどうするのか?」ということの答えを出すことだと思います。

それは今後の自分がどうするのか?という対策みたいなものかも知れません。

今回の例でまた実際にやってみたいと思います。

例)僕に対して友人の一人が僕を深く傷つける言葉を言いました

①自分は今後どうするのか?

・自分が穏やかな気持ちでその友人と向き合えるまで付き合いをお休みする
・相手に悪気はなくとも、自分がそう言われて悲しかったことを相手に伝える
・この経験があって、怒りの対処が少しできるようになったので、それを今後の人生に生かす

・・・という風に「自分が」できることを考えてゆきます。

ポイントは「自分が」というところではないかなと思います。

怒りというのは、相手のことを考えても答えは出なくて、それよりも、自分がどうするのか?と考えた時に、何かしらの答えであったり、光というか、そういうものが見えてくるのかなと僕は思っています。