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「夢中になれるものがない」夢中になれるものの見つけ方とは?

「夢中になれるものがありません。」

そんな風に話していただいたことがあります。

「何かに夢中になっている人や、一生懸命になれることがある人が輝いて見えて、それに比べて自分は・・と落ち込んでしまいます」と。

確かに、何かに夢中になっている人や何かに向かって一生懸命になっている人が輝いていて、その様子がとても羨ましく思えてしまうことってありますよね。

今日は、夢中になれるものの見つけ方について色々と見てゆきたいと思いますが、ただ、その前に、どうしても夢中になれるものがないとダメか?と言われると、そうではないと思うんですね。

夢中になれるものや一生懸命になれるものがなくても、毎日を楽しんでいる人も多くいます。

そういう人達は、夢中になれるような大きな何かではなくて、もう少し小さな楽しみをいくつも持っていることが多いようです。

夢中になれるような1つの大きな何かを持つやり方も、小さな楽しみをいくつか持つというやり方も、どちらも日々を楽しむための、もしくはこの人生を楽しむための手段だと思うんです。

どちらがいいということではなく、どちらも今を楽しむための手段で、だから、夢中になれるような大きな何かをどうしても持った方がいいとは僕は思いません。

他にも、今を楽しむ手段はあるからです。

だけど、人によっては、ちょっとした楽しみをいくつか持つやり方ではなくて、夢中になれるような何かを持つことの方が楽しめるという人もいます。

そういう人にとって、夢中になれるものがない、もしくは夢中になれるものがなくなってしまったというのは、本当に辛いことだと思います。

今回は、そんな時にどうやって夢中になれるものを見つけたらいいか?どうやったら夢中になれるような何かを見つけることができるか?ということについて見てゆきたいと思います。

目次

やりたいことが見つからない時の夢中になれるものの見つけ方

夢中になる以前に、やりたいことが見つからない、やりたいことがないということもあるかも知れません。

やりたいことが見つからない、やりたいことがないと悩んでいる方は実は大勢いて、特に大人になってからは、そういう悩みが増えてきます。

小さな子供だった頃は、恐らくやりたいことがないなんて悩むことはなかったと思うんですね。

色々なことに興味があって、そして、気になったものがあれば、何も考えずにそれに向かって走り出していたと思うんです。

ところが、大人になってゆく過程で、走り出した先で転んで怪我をしてしまったりして、次第に「これは自分にできることなのだろうか?」「これは自分には無理なんじゃないか」とやる前に頭で考えるようになったりする。

そして、それでも何とか一歩を踏み出してやってみて、それで思うようにいかないと、これまでの経験から「これも自分には合っていないに違いない」と、すぐに諦めてしまったりして、そういうことを繰り返してゆくうちに「やりたいことがない」という状態になってしまうこともあるかも知れません。

やりたいことがないというのは、「何かを諦め続けてきた結果」でもあると思うんです。

ただ、夢中になれるものというのは、その諦めてきたことの中にある場合も結構あります

昔、一度諦めたけど、何年も経ってやり直したら、完全にはまってしまった・・という人も結構います。

例えば、スポーツですとか。そんな風にして、一度諦めたものを何年も、何十年も経ってから、もう一度挑戦してみようと思ってはじめて、それで夢中になってゆく人が大勢います。

一度諦めたものなのに、もう一度挑戦して、そして夢中になれるのには、いくつかの理由があると思うんです。

1つは、ハードルが下がった状態ではじめられるということです。

すでに一度やってうまくいっていないので、「うまくいかなくて当たり前」という気持ちではじめることができます。

すると期待値ゼロなので、ちょっとでもうまくいけば、上達した喜びを得ることができます。

この期待のハードルが上がった状態だと、そこを超えない限り、上達していたとしても、喜ぶことができません。

だから、一度諦めたものの方がかえって夢中になりやすいのかも知れません。

2つ目は、やり方、もしくは楽しみ方を変えるからです。

物事にはやり方、楽しみ方というものがいくつもあると思うんです。1つではないと思うんですね。やり方や楽しみ方というのは。

以前、諦めたものの場合は、一度、あるやり方、楽しみ方でやっていて、それがうまくいかなかったわけです。

ですから、もう一度やろうと思った時、多くの人はやり方、もしくは、楽しみ方を変えようとすると思うんです。

一度やってうまくいかなかったことは、そうやって、違うアプローチでやってみると、うまくいくようになることが多々あります

やること、できることはある程度限られていると思うんですね。ただ、やり方や楽しみ方というのは無数にあるように思います。

夢中になれるものは「何となく気になる」がきっかけで見つかる

僕の知人で、ずっと夢中になれる趣味を探していて、だけど、ずっと見つからずに、「もうそんな風に完全にはまってしまうような趣味を探すことを諦めていた」という人がいます。

ところが、ある日、たまたまネットサーフィンをしていると、以前から気になっていたけど、まだ読んだことがなかった「ラフ」という漫画の全巻が中古で売っているのを見つけたそうです。

「ラフ」は水泳、恋愛、そして友情をテーマにしたあだち充さんの作品で、さえない高校生の主人公が自由形の選手として、そして人間として成長してゆく姿を描いた物語です。

ラフ あだち充作

彼は「以前から何となく気になってたけど、まだ読んだことがなかったから、全巻を買って読むことにした」そうです。

「古い漫画だからな・・」と思っていたけど、とにかく面白くて、あっという間に最後まで読んでしまった。そして、自分でも泳いでみたくなって、水泳教室に通うことにした。

彼はその後、競技に出場するようになり、年齢別の大会で優勝するほど、水泳にドはまりしたそうで、今では泳ぐことが生きがいなのだとか。

一生懸命探そうとしていた頃には見つからず、なんとなく気になる漫画を読んだら生きがいになるモノが見つかった・・わけですが、夢中になれるものはある意味、探そうとすると案外見つからないものなのかも知れません。

そうではなくて、最初から夢中になれるものを見つけようとするのではなくて、最初は彼のように「なんとなく気になる」という自分の気持ちに素直になってみるだけでもいいのかも知れません。

そんな風にして、何となく気になる・・の先に夢中になれる何かを見つける人が多いようです。

普段は行かない場所に行くことで見つかるものもある

これはまた違う知人の例ですが、彼は今、草野球に一生懸命になっています。

そんな彼ですが、1年ほど前は、やることもなくて休日は家でゴロゴロしては、憂鬱な日々を過ごしていたそうです。

「やりたいことがないわけじゃないけど、夢中になれるところまではいかない。」

それが彼の悩みでした。

ところがある日、奥さんと出かけた時に、たまにはいつもは行かないような場所に行こうかという話になって、大きな公園に併設されたカフェに行くことにしたのだそうです。

カフェに座ってコーヒーを飲んでいると、その公園の芝生の上で、気持ちよさそうにキャッチボールをしている人がいたのだとか。

彼はその姿を見て、自分も久しぶりにキャッチボールがやりたいなと素直に思ったそうです。

彼はその足でスポーツショップに行き、グローブを買った。キャッチボールする相手はいなかったけど、久しぶりに触れたグローブが欲しくなって、買ってしまったそうです。

すると、会社の同僚で同じようにキャッチボールに興味がある人がいて、お昼休みにその同僚とキャッチボールをするようになった。

その後、彼は草野球チームに入って、今では毎週末が楽しみなのだとか。

彼の場合は普段行かないようなところに行ったことがきっかけになったわけですが、普段行かないところに行ってみることで、いつもは見えなかった何かが見えてくることもあるかも知れません。

普段行かないところと言っても、海外とかではなくても、例えば、隣町とか、彼のようにいつもは行かないカフェに行ってみたり・・でもいいのかも知れません。

人生や仕事に行き詰った時、その状況を打開する方法とは?でも書かせていただきましたが、あえて、自分らしくないことをすることで、道が開けてゆくこともあるように思います。

子供は何故、すぐ夢中になれるのか?

先ほども少し書かせていただきましたが、大人になった今と比べて、小さな子供だった頃は、何かに夢中になることが比較的簡単だったと思うんです。

でも何故、子供は夢中になれるものを見つけるのが得意なのか?

・・というと、それは恐らく、考えていないから。

何か気になるものがあった時、「これできるかな?」「これ自分に合っているかな?」「これをやる意味は何だろう?」なんて考えないと思うんです。

ただ、やってみたいとか気になるという自分の素直な気持ちに従っているのだと思うんですね。

先ほどの、漫画を読んで、生きがいになるものを見つけた知人の話も、自分の「何となく読んでみたい。気になる」という素直な気持ちに従ったことが結果的には夢中になれるものにつながっていったわけですが、夢中になれるものを見つけたいと思った時も、まずは子供のように・・とまではいかなくても、少しだけ考えることをやめて、自分の素直な気持ちに従ってみてもいいのかも知れません。

「できるかできないか」「自分に合っているか」「それをやる意味」・・といったことは考えずに、まず気になったものに向かっていってみる。

自分の素直な気持ち「何となく気になる」という気持ちに従ってみるのです。

漫画から~の話ではありませんが、そうすることで、その気になる何かが自分を、夢中になれる何かへと導いてくれる・・ということもあるように思います。

何かに夢中になっている人が眩しすぎる時

冒頭の方の話ではありませんが、夢中になれるものがない時、何かに一生懸命になっていたり、何かに打ち込んでいる人が羨ましく思えたり、そういう人が眩しすぎると感じてしまうこともあるかも知れません。

今、自分の毎日が思うようにいっていない時などは特に、他人が必要以上に輝いて見えることがあります。

そんな時は、自分が何だか情けなく思えてくることもあるかも知れません。

だけど、本当はそう思う必要なんてないと思うんですね。

というのも、輝いて見える人にも、誰にでも、人生には波のようなものがあって、いい時もあれば、悪い時も必ずあるものだと思うからです。

今、輝いて見える人も、必ず沈んでいた時期があったはずです。

人には、輝きを放てるタイミングというものがあると思うんですね。

そして、輝いていないように思う時期というのは、輝きを放つための充電期間なのだと思います。

その充電期間中は、思い悩んだり、苦しいこともあるかも知れませんが、それも全て、輝きを放つその時のための準備なんだと思うんです。

高くジャンプする時は、一旦しゃがみます。

一回沈んで、それで高く飛ぶわけですが、思うようにいかない時はまさにその、高く飛ぶために一旦しゃがんでいる時なのかも。

諦めなければ、夢中になれるものは必ず見つかるように思います。