人に否定されたくない。否定されるのが怖い気持ちと自己価値感【原因はこれです】
こんにちは。おかしな幸福論のモリです。
「人から否定されたくない」
「否定されるのが怖い」
そんな風に思ってしまうこともあるかも知れません。
例えば、自分が言った何かを誰かに否定されると、まるで自分自身が否定されたような気持ちになってしまって、落ち込んでしまったり、自分をそこで見失ってしまったり。
そんなことが続くと、人付き合いそのものが嫌になってしまうこともあるかも知れません。
そんな時はどうしたらいいでしょうか?
今回は、人から否定されるのが怖いという気持ちの原因や手放し方について見てゆきたいと思います。
目次
「否定されたくない」と感じることは当然のこと
これから人から否定されるのが怖い気持ちの原因や手放し方についてお話しする前に矛盾するかも知れませんが、否定されたくないと思うのは当然のことだと思うんですね。
人には自分のことを認めてもらいたいという根本的な欲求があります。
だから、否定されるのが嫌なのは当然のことで、否定されても何にも感じない、否定されても全然構わない・・と思えるようになる必要はないと思うんです。
ただ、否定されるのが「怖い」という気持ちになると、その気持ちが原因で人との関係がうまく築けなくなったり、色々な意味で自分の自由が奪われてしまうかも知れません。
そんな時は、否定されるのが嫌という気持ちはそのままに、その「怖い」という気持ちだけは少し手放せるようになるといいかも知れません。
でも、何故、否定されるのが「怖い」という気持ちが湧いてくるのでしょうか?
この「否定されるのが怖い」という気持ちですが、思わぬことが原因になっている場合があります。
何故、否定されることが怖いのか?自己価値感とは?
では何故、否定されることが怖いのでしょうか?
この否定されるのが怖いという気持ちですが、「自己価値」もっと言うと、「自己価値感の低さ」が大きな原因になっていることがあります。
自己価値感とは、自分を価値のある存在だと思う心のことです。
ところで、怖いという言葉にはこんな意味があります。
「1)それに近づくと危害を加えられそうで不安。2)悪い結果がでるのではないかと不安で避けたい気持ち」(出典:デジタル大辞泉(小学館))
つまり、怖いのは不安だから・・というわけですが、この不安というのは、自分を守るために感じるものです。
将来が不安だと感じるのも、将来の自分を守るため。そのために、不安という感情が湧き上がるのです。
だから、怖い時は不安がある時で、不安な時は自分、もしくは自分の何かを守ろうとしている時・・ということになります。
じゃあ、否定されるのが怖い時、自分は何を守ろうとしているのか?
ということですが、その1つは先ほどの自己価値、もしくは自己価値感かも知れません。
この自己価値、もしくは自己価値感ですが、自己価値とは自分の価値のこと、自己価値感とは、自分を価値のある存在だと思う心のことを言います。
自分の価値なんて言うと大げさに聞こえるかも知れませんが、この自己価値というのは生きてゆく上ではとても大切なもので、専門家によってはそれは自分の命の次に大事なものだと指摘する人もいます。
この、自己価値が否定されるのが怖いという気持ちとどう関係しているのか?
ということですが、自己価値感が低い状態はつまり、自分には価値がない、もしくは自分には存在価値がないと思っているような状態になります。
この自己価値感が低い状態だと、人から認めてもらいたいと過度に思ってしまったり、または、他人のちょっとした言葉に傷つきやすい自分になってしまうことがあります。
自己価値感がある程度ある状態の場合は、他人の否定的な言葉に対しても、「あぁ、あなたはそう思うんだね」という風に、相手と自分をわけて考えることができたりします。
ところが、自己価値感が低い状態の場合は、相手の否定的な言葉はある意味、自分の価値を下げること、場合によっては自分の存在を否定されることを意味していて、だから、ちょっとした言葉に落ち込んだり、またはイライラしてしまったり、それを引きずってしまったり・・ということが起こりやすくなります。
そして、それがもう傷つきたくないという気持ちや怖いという気持ちに発展することもあります。
自己価値感が低い原因は何か?
ところで、そもそも自己価値感が低い原因は何か?
・・ということですが、ある心理の専門家によると、自己価値感が低い人の原因を探ってゆくと、「一生懸命頑張ったのに、自分の大切な人に認められなかったり、否定された経験」にたどり着くことが多いそうです。
自分の大切な人とは、例えば、親がそうです。
一生懸命頑張ったのに、親から認められなかったり、否定されたり・・そういった経験が自己価値が認められない根本的な原因になっていることもあります。
反対に、親に褒められたり、認められて育った人は自己価値感が高くなりやすく、それは自分で自分のことを認めることができている状態なので、例えば、他人の自分に対する否定的な言葉に自分を見失う・・ということは少ないかも知れません。
否定的なことを言われても、自分で自分を認められているために「私はそうは思わない」と思えるためです。
言い換えると、自分で自分のことを認めることができれば、他人の否定的な言葉に心が揺れたりすることも減ってゆきます。
自己価値感というのは、大人になってからも十分に高めてゆけるものなので、今、自己価値感が低くても、それは自分次第で高めることができます。
自分で自分を否定していると否定されるのが怖くなる
自己価値感をどうやって高めていったらいいか?ということですが、そのためには自分のことを自分で認めてゆく・・ということがとても効果があります。
この場合は、自分、もしくは自分の価値を認めてゆくということになります。
自己価値感の低い人の場合は、この反対のことをしていることが多いです。
どういうことかというと、自分で自分のことを否定していることが多い。これは無意識にやっていることが多く、自分では気づかないことが殆どかも知れません。
例えば、後悔することが多い人。
「あぁ、あんなことを言わなければよかったな」と後悔することも実は、自分を否定していることになります。
そう言ってしまった自分を否定しているわけです。そう言いたくなった自分の事情を考慮しないまま、です。
自己価値感がある程度ある人は、そういう意味では後悔というより、反省の方が多いかも知れません。
後悔は自分を責める行為であることが多いですが、反省は違います。
自分を否定する癖のある人は、そんな風にして、至るところで自分を責めたり、否定している可能性があります。
そして、不思議なことに、自分で自分を否定していると、人から否定されるのが怖くなるんですね。
どういうことかというと、自分で自分を否定していると、自己価値感がどんどん下がっていきます。
そうなると、自分や自分の存在価値を感じられなくなるので、どんどん自分がみじめに思えてきます。
そして、その状態から抜け出すために、人から認めてもらう必要がでてきます。(承認欲求が必要以上に高まってしまいます。その結果、必要以上に認めてもらいたいと思うようになることも。)
人から認めてもらう必要があるのに、人から肯定してもらう必要があるのに、否定されたりしたら、さらに自分がみじめになってしまう。だから、否定されることを極度に避けたくなる。
こんな風にして、自分で自分を否定していると、人から否定されるのが怖くなってしまうんですね。
自己価値感を高めるためにできること
では、自己価値感を高めるためには何をしたらいいか?
ということですが、そのためには自分で自分を否定する癖を、自分で自分を認めてゆく習慣に変えてゆく必要があると思います。
もっとも、自分が無意識にやってきたようなことを変えることはそんなに簡単なことではありませんが、ただ、少しづつでも自分で自分を認めてゆくことを習慣にしてゆきます。
だけど、自分で自分を認めるなんて・・と思われるかも知れません。
実は僕自身がそういう風に思っていたんですね。
僕自身、以前は自分をよく否定していました。
欠点を直せ、悪いところを見つけてそこを直せ・・という風に教えられて育ったので、自分で自分を認めるなんてことをしたことがないわけで、自分で自分を認めるなんて恥ずかしいことのようにさえ感じていました。
ところが、自分で自分を認めていないことが自分が抱えていた様々な悩みにつながっていたことをある時に知って、そこからは少しづつ自分で自分を認めることを実践してゆきました。
そうするようになって、不思議と沢山の悩みが自然と消えていきました。
自分を否定する癖というのは、思わぬ形でやっていて、そして、それは思わぬ形で様々な悩みにつながっているようです。
少し話がそれましたが、自己価値感を高めるためには、自分を認めてゆくようにすることがとても効果的です。
具体的には、例えば、1日の終わりに自分のよかったところを自分でいくつか挙げてみます。
自分のよかったところ、例えば、「今日は疲れていたけど弱音を吐かずに頑張った」でもいいし、「落ちていたゴミを拾った」でもいいです。
または、「友達の話を親身になって聞こうとした」でもいいし、「お客さんの立場になって考えた」でもいいです。
こんな感じで思いついたことを小さなことでもいいので、どんどん挙げていきます。
そうやって自分のよかったところを自分で挙げてゆくことがイコール、自分を認めることになって、それが結果的に自己価値を高めてゆきます。
また、自分の価値を認めてゆくようにすることも良い方法だと思います。
自分の価値というと大げさに聞こえるかも知れませんが、自分自身でこんな自分なら、価値があると思える・・・というものを考えてみます。
例えば、思いやりのある行動のできる自分なら、そう思える・・・と思った場合は、毎日の暮らしの中で、チャンスがある時にちょっとしたことでいいので、思いやりのある行動をとってみます。
例えば、「電車の席を譲った」でもいいし、「道を譲った」でもいいです。
そして、その日の終わりに、そういう行動をとることができたことを「よかった」と自分で認めてみるのです。
そういったことを、日記などに書き込んでゆくのもいいかも知れません。
そうやって自分で自分を認めてゆくと、自己価値感は少しづつ高まっていきます。
このやり方の何がいいかというと、人に依存しなくて済むということで、自分次第でいくらでも自己価値感を高めることができます。
人に認めてもらっても自己価値感は高まりますが、そのやり方だと自分以外の人に依存しなければなりません。
人は認めてくれる時もあれば、認めてくれない時もあるわけで、そのやり方では自己価値感は上がったり、下がったりして、安定しないんですね。
それに比べて、自分で自分を認めてゆくやり方は自分次第でいくらでも、いつでもできます。
ということで、今回は否定されるのが怖いということと自己価値感について見てきました。
最後までお読みいただいて、ありがとうございました。