結果を出す人の特徴と共通点とは?結果を出すために大切な10のこと
不思議と、スポーツでも仕事の世界でも、結果を出す人というのがいて、同じような技術、同じような能力を持っている人達の中でも、結果を出す人とそうでない人がいるようです。
その違いは何なのか・・?
ということですが、僕(筆者)自身、その違いにとても興味があって、これまで、そういった何かの結果を残した人にお会いする機会があると、あれこれと質問をしたり、そういった結果を出している人達が語った言葉をノートに書き留めてきました。
そんなことを続けてきて、結果を出している人達にはある共通点のようなものがあることに気づいたのです。
今回は、その共通点は何だったか?ということについて、また、結果を出す人の特徴やそんな人達が心掛けていたことなどについても、ご紹介してゆきたいと思います。
1)結果よりも過程を大事に
結果を出す人の共通点・・ということですが、結果を出す人は、結果というものが実は自分では、コントロールできないものであることをよく理解しているようでした。
何だか当たり前のことのようですが、例えば、「結果を出したい」と思うのも、結果をコントロールしようとしているようなもの・・なのかも知れません。
結果を出している人も勿論、結果は求めるのですが、コントロールできない結果そのものではなくて、自分でコントロールできる部分、過程の部分に意識を向けて、そして、その過程の部分を大事にしているようでした。
スポーツでも仕事でも、結果というものは自分ではコントロールできないことが多いと思います。
例えば、ゴルフでも、完璧なパットを打ったのに、グリーンの見えない凹凸でボールの方向が変わって、そのパットが外れることもあります。
仕事でも、完璧な商品を作っても、たまたま、その時の取引先の都合で、売り上げが一時的に伸びないこともあるかも知れません。
結果は、自分ではコントロールできない要素が絡んでくることが多く、だから、結果そのものを出そうとして、その結果が出なかった時、何をやったらいいのかがわからなくなってしまったり、自分を信じられなくなってしまうこともあります。
結果を出している人はそうではなくて、結果の一歩手前にある、自分がコントロールできるものに意識を向けていることが多いようです。
過程というのは結果ではありませんが、ただ、過程に意識を向けて、そこを充実させてゆくことで、それが結果につながってゆくということは多々あるように思います。
スポーツの世界でも、結果が全てという考え方を持った選手の場合は、一度負けると、自信を大きく失ったり、立ち上がれなくなってしまう選手も多いのだそうです。
一方で、結果以外、勝負以外の何かに価値を感じられる選手は、結果的に、結果だけが全ての選手よりも勝負強くなって、勝ってしまうことが多いそうです。
2)失敗に対する捉え方
世界選手権、男子400mハードルで銅メダルを獲得した為末大さんは、自身の著書の中で、子供を勝負弱くさせるのはとても簡単だと語っています。
その方法とは、「負けたら終わりだよ」と言い続けることだそうです。
すると、子供は失敗を恐れ、挑戦を恐れ、評価を気にするようになり、縮こまるのだそうです。
すると、結果的に、結果が出せなくなってしまう。
結果を出す人は、この失敗ということに対する捉え方が他とは少し違っていて、時に結果を出す人は失敗を失敗という風には捉えていないことが多いようです。
発明王と呼ばれたトーマス・エジソンは、生涯1000以上の発明をしたと言われています。
そのエジソンが電球を発明したことはよく知られていますが、エジソンは電球を発明するまでに2万回にも及ぶ実験を重ねたそうです。
それを見た人がエジソンに「そんなに失敗を繰り返して、いつまで続けるつもりなんだ?」と聞きました。
エジソンは、「失敗?失敗なんて私はしていない」・・そう答えたそうです。
「これでは電気がつかないということを2万回発見しただけ」なんだと。
他人からしてみれば、その2万回の実験は失敗でも、エジソンはそんな風には考えていなかったようです。
後ほどご紹介しますが、バスケットボールの神様と言われたマイケル・ジョーダンも、失敗を失敗とは捉えない人だったようです。
ジョーダンは、試合序盤にミスを重ねても、その後に徐々に調子を上げて、最後はゲームを支配してしまうような選手でした。
結果を出す人はそんな風にして、失敗を失敗として捉えていなかったり、または、失敗に対する捉え方が他とは少し違っていて、例えば、「この失敗が次につながる」という風に捉えるなど、失敗の中にプラスの一面を見出そうとする傾向があるようです。
3)結果は求めても、とらわれない
例えば、
「結果を出さなければならない」
そう思って何かをしようとすると、先ほどの話と同じように、縮こまってしまったり、実践することより前に計画することに一生懸命になったり、エジソンのように量をこなしてゆく・・ということよりも、最初から質にこだわってしまったりすることがあるかも知れません。
また、結果を出さなければならないという思いがあると(または、その思いにとらわれてしまうと)、うまくいっていないところばかりが気になって、うまくいっているところに意識が向かずに自信を失ったり、自信がつかない・・ということもあるかも知れません。
結果を出すためには、計画よりも実践の方が大事、質よりも量の方が大事と言われることがあります。
ただ、わかっていてもそれが思うように実践できないのは、もしかしたらそんな、結果を出さなければならないという思いから来る「恐れ」が原因なのかも知れません。
そういう意味で、結果を出すためには、結果を出さなければならないという思い、または恐れを手放す必要があるのかも知れません。
矛盾するようですが、結果を出すためには、結果にはとらわれないで、それ以外の、例えば、先ほどご紹介した過程を大事にしたり、または、結果以外の何かに対して価値を見出してゆく必要があるのかも。
長い期間に渡って結果を出す人は、スポーツの世界でも仕事の世界でも、そんな風にして、結果は求めながらも、結果そのものにはとらわれない姿勢を共通して持っているようです。
ここで簡単にまとめると、結果を出す人には、こんな共通点がどうもあるようです。
1)結果よりも過程を大事にする傾向がある
2)失敗を失敗とは捉えない、もしくは失敗の中にプラスの一面を見出そうとする傾向がある
3)結果は求めても、結果そのものにはとらわれない姿勢がある
結果を出すために大切な10のリスト
ここからは具体的に結果を出している人達が実践していたこと、また、結果を出すために具体的にできることについて見てゆきたいと思います。
1)小さく勝つ
これは、僕がある会社の社長さんに教えていただいた言葉ですが、その社長さんは、何社も経営する経営者であり、多くの社員から愛されるリーダーでした。
その社長さんに、「小さく勝つことが大事なんだ」と教えていただいたことがあります。
大きく勝とうとするのではなく、小さく勝つ。
大きな一歩ではなくて、小さな一歩を踏み出す。
大きく変えるのではなく、まずは小さな何かを変えてみる。
結果を出す人達は、そういった小さな何かを大事にしていることが多いようです。
2)改善を続けてゆく
これは以前にも少しご紹介したことがありましたが、超一流選手が集まるサッカーチーム、「ACミラン」でメディカル・トレーナーを務めた遠藤友則さんという方がいらっしゃいます。
その遠藤さんは、あるインタビューの中でACミランの一流選手達が、不振に陥った時にすることがあると語っています。
それは、何だったか?
ということですが・・・ミランの選手達は不振に陥った時は、むしろ一息ついて、何が問題だったのかを考えるのだそうです。
そして、今までやってきたことに対しての改良を「少しだけ」加えるのだと言います。
結果を出す人、または、結果を出し続ける人は、そんな風にして、自分の中で少しづつ、改善を重ねていっているのかも知れません。
3)コントロールできること、実践できることに意識を向ける
冒頭でも書かせていただきましたが、結果を出すためには、自分ではコントロールできないものではなくて、自分にコントロールできることに意識を向けることが大事になってくるようです。
例えば、スポーツの世界で結果を出すためにも、この、自分でコントロールできることに意識を向けるということが、パフォーマンスを上げる上で、とても大切だと言われています。
では、自分でコントロールできることに意識を向けるとは具体的にはどういうことでしょうか?
例えば、水泳をやっていたとします。
レースの時、「1位になろう」と思うことはどうでしょう?
これは自分ではコントロールできません。1位になろうと思うことの中に、今、自分に実践できることが何一つ含まれていません。
この場合、「ゆっくり大きく泳ごう」はどうでしょう?
これなら実践できますし、自分でコントロールできます。
考えても実践できないこと、コントロールできないことを考えると、緊張してパフォーマンスが落ちやすく、反対に、実践できて、自分でコントロールできることに意識を向けると、集中力が高まり、パフォーマンスが上がりやすいようです。
4)考えてから進むより、進みながら考える
実は、どんなことも最初の一歩が一番難しいと言われています。
ただ、それ以降は案外すんなりいくことが多い。
考えてから行動しようとすると、どんどん行動に移せなくなってゆくことがありますが、そんな時は、考えながら進む位でもいいのかも知れません。
まずは一番の難関である、一歩を踏み出すことが大切なのだと思います。
結果を出す人達は、考え抜いてから行動するよりも、「まずはやってみる」・・というスタンスでいることが多いようです。
5)反省と準備
大リーグ、ニューヨーク・ヤンキースで活躍し、2013年には国民栄誉賞を受賞した松井秀喜さんが現役時代に大事にしていたことが2つあったといいます。
それを松井さんはあるインタビューの中で、「反省と準備」だったと明かしています。
反省して、準備する。
試合が終わったら、また反省して、準備する。
その繰り返しだった、と。
6)与えたいものではなく、求められているものを与える
ある世界的な企業でセールスマンとしてナンバーワンになった営業マンがいます。
その彼に、「そこまでの結果を出すために必要なものは何か?」と聞いてみたことがあります。
すると彼は「与えたいものではなく、求められているものを与えることかな」と教えてくれました。
与えたいものではなくて、求められているものを与えること。
とても大事なことだなぁ、と。そして、自分はできていなかったかも知れないなと、思いました。
7)大きな目標+小さな目標
目標の立て方というものも大事になってくるのかも知れません。
結果を出す人の中には、2つの目標を常に持っている人もいます。
それは何かというと、大きな目標と小さな目標です。言い換えると、遠い先の目標と目の前の目標になります。
ポイントとしては、大きな目標は理想のようなものでも構わないのですが、小さな目標に関しては、大きすぎても、簡単すぎても、モチベーションを失いやすいので、ちょっと難しいかな位の目標にすることが大切なポイントになります。
8)仕事で結果を出す人が例外なくやっていた1つのこと
これも先ほどの営業マンの彼の話に通じるものがあるかも知れませんが、仕事で結果を出す人が例外なくやっていることが1つ、あります。
それが、誰かを喜ばせている、もしくは、誰かの役に立っているということでした。
仕事の世界はどうも、誰かを喜ばせた分だけ、または、誰かの役に立った分だけ、うまくいくようにできているようです。
9)失敗の捉え方
先ほども書かせていただいた通り、結果を出す人は失敗に対する捉え方が他とは少し違っているようです。
バスケットボールの神様と言われたマイケル・ジョーダンはゲームの序盤でシュートを外し続けても、それでもシュートを打ち続けて、最後にはゲームを支配してしまうような、そんな選手でした。
マイケル・ジョーダンはシュートを外した時、「今日は調子が悪い」とは思わなかったそうです。
そうではなくて、「リズムはいいぞ」とか、「これからだ」・・・という風に考えたと言います。
失敗の中にも、何かプラスな面があるはずだと思うのです。
そこを見ようとすることを習慣にしてゆくことで、失敗に対する恐れを手放せるようになることもあるかも、知れません。
そして、その失敗に対する恐れを手放すということが、結果を出すためには、必要なことなのだと思います。
10)他人にどう思われるかより、自分自身がどう思うか
結果を残す人は、他人の評価にそれほど左右されないことが多いようです。
他人の意見には耳を傾けない・・・ということではないのですが、自分自身を評価する軸を自分の中に持っていることが多いようです。
だから、周りの評価に一喜一憂することなく、自分のパフォーマンスであったり、自分がやるべきことに気持ちを集中させることができるのかも知れません。