結果が出ない時、頑張っても結果が伴わない時にできることは何か?
例えば、仕事やスポーツなど、頑張っているのに結果が出ない、結果に繋がらない・・・そんなこともあるかも知れません。
頑張っても思うように結果が出なかったりすると、どうしていいかわからなくなって、不安になったり、怖くなったり、または、やる気を失ってしまったりすることもあるかも知れません。
そんな時、結果が出ない時は、何をしたらいいでしょうか?
また、結果が出ないことをどう捉えたら、前向きな気持ちになれるでしょうか?
今回はそんな、結果が出ない時の気持ちの持ち方や、結果が出ない時に具体的にできることについて見てゆきたいと思います。
結果そのものを何とかしようとすると不安になる
結果そのものを何とかしようとすると、不安になったり、怖くなってしまうことがあります。
それは恐らく、結果というものが多くの場合、自分ではコントロールできないものだから、だと思うのです。
人は、自分にはコントロールできないもの、わからないものについて考えるほど、不安になったり、怖くなったりするようです。
ただ、反対に自分にコントロールできるもの、自分でわかっているものに意識を向けるほど、不安や怖さが薄れていったり、または、自分がやるべきことが見えてきたりします。
ここでいう自分にコントロールできるものというのは、過程ということになります。
結果そのものはコントロールできないことが多いですが、過程であれば、自分でコントロールできるかも知れません。
結果そのものをどうにかしようとすると、何をどうしていいのかわからなくなることがありますが、過程に意識を向けると、自分がやるべきことが見えてくることがあります。
そして、過程を変えてゆくことで、結果的に、結果が変わってゆくということは、あるように思います。
結果は、少し後になって出てくることもある
過程を変えてゆくことで、それが結果につながってゆくことがあります。
ただ、スポーツでも仕事の世界でもそうかも知れませんが、過程を変えても、それがすぐに結果となって現れないこともあります。
そうなると、焦ったりすることもあるかも知れません。
どうしても早く結果が欲しくなるものだと思うのです、結果が出ていない時というのは。
ただ、結果は後になってから出ることもあって、だから、目の前の一時の結果に一喜一憂しないようにすることも時には大切なことかも知れません。
そうではなくて、目の前の結果だけで自分がやっていること、やったことを判断するのではなくて、もう少し大きな視点で、自分のやっていること(過程)について判断してゆく必要があると思うのです。
一流のプロサッカー選手達が不調に陥った時にやっていたこと
超一流選手が集まるサッカーチーム、「ACミラン」でメディカル・トレーナーを務めた遠藤友則さんという方がいらっしゃいます。
その遠藤さんは、あるインタビューでACミランの一流選手達が結果を出せず、不振に陥った時にすることがあると語っています。
それは、何だったか?
ということですが・・・ミランの選手達は不振に陥って結果が出なくなると、むしろ一息ついて、何が問題だったのかを考えるのだそうです。
そして、今までやってきたことに対しての改良を「少しだけ」加えるのだと言います。
結果が出ないと、つい、もっと頑張らなくてはと思ってしまうものだと思います。頑張りが足りなかった、努力が足りなかった、と。
ただ、遠藤さんは、結果が出ない時は、これまでよりもさらに頑張ろうとするのではなく、「その(原因と)対策を見つけて、実行する」・・そんな風にシンプルに考えるのがいいと言います。
また、その時は、大きな一歩を目指すのではなく、小さな半歩を目指した方が、確実に前に進めるのだそうです。
勿論、頑張ることも大事なことだとは思うのですが、結果が出ない時は、そんな風に一旦頑張ることを休んで、何が問題だったのか?と考えてみることも大切なことなのかも知れません。
その上で、大きく何かを変えるのではなくて、少しだけ改良を加えるというのであれば、今からでもできるかも知れません。
「PDCAサイクル」で努力を結果につなげてゆく
仕事の世界ではよく、「PDCAサイクル」という言葉が使われます。
このPDCAサイクルとは、
①Plan(計画)
②Do(実行)
③Check(評価)
④Act(改善)
の略です。
サイクルとは、循環するといった意味もありますが、④Act(改善)の後は、また、①Plan(計画)に戻って続けてゆきます。
例えば、仕事でも、スポーツでもそうですが、何か結果が出ない時には、このPDCAサイクルを自分のために使ってみる、生かしてみるのも良い方法かも知れません。
やり方はこんな感じです。
①Plan(計画)
何故、結果が出ていないのか?
何が悪かったか?
ということを考えた上で、今、自分がやるべきことを考えます(計画します)。
②Do(実行)
それをここでは実践に移します。
③Check(評価)
実践したことが、実際にどんな結果になったのか詳しく調べ、実践したことに対する評価を自分自身で下します。
④Act(改善)
その上で、改善すべきところは何か?と考えます。
改善すべきところが見つかったら、また①に戻って、計画を立てます。
このPDCAサイクルですが、①と②までは多くの人が実践するのですが、案外、③のやったことに対する評価が抜けていたり、不完全であることが多いようです。
そのため、④も当然、不完全になりがちです。
ただ、このPDCAサイクルは何か1つが抜けても回らないので、この4つを全て実践することが大切になってきます。
場合によっては、こんな風にPDCAサイクルを自分で実践してゆくのは面倒なことかも知れません。
ただ、スポーツでも仕事の世界でも、結果を出し続けている人は、こんな風に、自分がやるべきことを考えて、実践して、その後に反省して、改善につなげてゆく・・・ということを地道に実践している人が多いようです。
すべてやりきったと思えていない限り、まだまだ可能性がある
結果は、その前の準備であったり、その過程を経て出てくるものだと思います。
そういう意味では、結果は出すものというより、ついてくるものなのかも知れません。
その準備や過程の部分で、やりきったと思えると、後はなるようになるさと思えたり、結果がその時は出なくても、その結果を受け入れられたりします。
ただ、結果ばかりが気になって、準備や過程の段階で自分がやれることをやりきれていなかったりすると、結果が怖くなったり、出てきた結果を受け入れられなかったりします。
言い換えると、結果の前の段階でやれることはすべてやったと思えていない限り、まだまだ、可能性があるということだと思うのです。
メジャーリーグで最多安打記録を打ち立てるなど、数々の記録を残してきたイチロー選手は、準備や過程の段階をとにかく大切にする人として知られています。
そのイチロー選手が語った言葉にこんなものがあります。
「しっかりと準備もしていないのに、目標を語る資格はない」
「無駄なことを考えて、無駄なことをしないと伸びません」
「小さいことを積み重ねていくことが、とんでもないところに行くただ1つの道」
「逆風は嫌いではなく、ありがたい。どんなことも、逆風がなければ次のステップには進めないから」
「自分が分からないことに遭遇する時や知らないことに出会った時に、『おっ、自分はまだまだ行ける』と感じます」
「打てない時期にこそ、勇気を持ってなるべくバットから離れるべきです。そうしないと、もっと怖くなることがあります。そういう時期にどうやって気分転換をするかは、すごく大事なこと」
「首位打者のタイトルは気にしない。順位なんて相手次第で左右されるものだから。だから1本1本積み重ねていくヒットの本数を自分は大切にしている」