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「都合よく使われる」「人に利用される」をやめるために必要な1つのこと

おかしな相談室

「人から都合よく使われることが多いです。頼られていると思っていたら、ただ利用されているだけだったということばかりで、もう嫌になってきました。都合よく使われてしまうのをやめたいです。どうすればいいですか?」

おかしな相談室について

そうですね。頼られるというのはとても嬉しいことだけど、頼られているのではなくて、ただ利用されているだけだったと知った時は、本当に辛いですね。

どうやったら、都合よく使われてしまうのをやめられるか?

ということですが、人に都合よく使われてしまう・・というのは2つの問題に分けることができると思います。

1つは相手の問題です。

人を都合のいいように使おうとするというのは、相手の問題だと思うんですね。

もう1つは自分の中にある問題です。

もし、頻繁に都合よく使われてしまうのであれば、何か自分の中にも問題があるかも知れません。

相手の問題は相手の問題ですから、それについて考えたり、悩んだりしても、答えは出てこないかも知れません。

ただ、自分の問題であれば、自分次第でどうにかできるかも知れません。

今回はその自分の中にあるかも知れない、都合よく使われてしまう原因や都合よく使われることをやめるために必要なことについて、見てゆきたいと思います。

目次

自分を粗末に扱う人は、都合よく使われてしまう

自分を粗末に扱うと、自分のことを都合よく使おうとする人や自分のことを利用しようとする人が寄ってくることがあります。

自分のことを都合よく使おうとする人や自分のことを利用しようとする人というのは、言い方を変えると、自分を大事にしてくれない人達です。

都合よく使おうとする人は、こちらの気持ちは考えてくれないし、こちらの都合は考えてくれません。

都合よく使おうとする人は、自分を大事にしてくれないわけです。

何故こんな人が寄ってくるのかというと、自分が自分のことを大事にしていないからかも知れません。

自分のことを大事にせずに、例えば、自分の本当の気持ちに反して、自分を犠牲にして相手のために何かをやってあげたり、相手の要求に応えようとしたり。

そういうことを続けていると、人の気持ちを無視して、人を利用しようとする人が寄ってきます。

それは、自分で自分の気持ちを無視しているから、同じように自分の気持ちを無視する人が寄ってくるのかも、知れません。

じゃあ、都合よく使われてしまうのをやめるにはどうしたらいいか?といったら、この場合は、自分のことを大事にすること・・だと思うんです。

自分のこと、自分の気持ちを大事にするということは、例えば、相手に何かを頼まれても、自分が「なんか違うな・・」と思ったら、その気持ちを大事にしてお断りする・・ということです。

すると、自分を都合よく使おうとする人はいなくなります。都合よく使えなくなるからです。

だから、都合よく使われることをやめたいと思った時は、自分や自分の気持ちを大事にする勇気のようなものが必要なのかも知れません。

だけど、「自分を大事にするなんて難しい」・・そんな風に思う人もいるかも知れません。

実は、以前の僕自身がそうだったんですね。

以前は自分を大事にするという考え方が自分の中にはなかったし、自分よりも相手を大事にするようにと教えられて育ってきました。

ただ、その考え方が変わったきっかけがあって、それは何だったかというと、自分を大事にするということが、結果的には誰かを大事にするということにつながってゆくということを知ったこと、でした。

人は、自分にしていることを人にもしようとする・・そんな特徴があります。

だから、例えば、自分の気持ちを大事にしようとしていると、不思議と、相手の気持ちも尊重するようになったりします。

人は無意識のうちに、自分にしていることを相手にもしようとするため、です。

だから、自分の都合を大事にしようとしていると、相手の都合も尊重するようになります。

以前の自分は、自分をある意味犠牲にすることが多かったので、相手にも同じことをどこかで求めていて、自分は無理をして○○をしたんだから、相手も○○をしてくれるだろうとか、そういったことを無意識のうちに求めていたんですね。

だけど、自分を大事にするように意識してからは、そういうこともなくなって、相手に求めることも不思議とどんどん減っていきました。

自分を大事にするとは、誰かを大事にするということにつながってゆくようです。

これまで、冒頭の方の他にも、例えば、お付き合いしてきた人に都合よく利用されることが多いとか、友達に利用されることが多かったといったお話をお聞きすることがありましたが、そういった人達はほぼ例外なく、自分を犠牲にしてしまっています。

自分や自分の気持ちを犠牲にしているのです。

そして、それが都合よく使われる原因になっているのだと思います。

自分を犠牲にするのをやめる。もし、それができない時は?

自分や自分の気持ちを犠牲にすると、都合よく使われてしまうようになる・・ということでしたが、その悪循環をストップさせるためには、自分の気持ちを大事にしようとしてみることが大切だと思います。

もっとも、そう思ってもすぐにはうまうできないかも知れません。

最初は断ろうと思っても、つい昔の癖で、自分の気持ちを無視して、お断りすることができないこともあるかも知れません。

だけど、それでもいいと思うんですね。

それでもいいので、毎回ではなくてもいいので、何回かに一回は自分の気持ちを大事にして、お断りするようにしてゆきます。

そうやって、少しづつ自分の気持ちを大事にするようにしてゆくと、少しづつですが、都合よく使われたり、利用されたりすることが減ってゆくと思います。

都合よく使われることが多い人の中には、「いい人」でいようとしてしまう人もいるかも知れません。

その場合も、少しづつ、何回かに一回は「いい人」をやめるようにしてゆくといいかも知れません。

だけど、それでもいい人でいることがやめられないような場合(自分を犠牲にすることをやめられない場合)は、何か、いい人でいなければならない理由が自分の中にあるのかも知れません。

そのいい人でいなければならない理由の1つは、不安や恐れのような感情かも知れません。

例えば、いい人でいないと、嫌われてしまう。断ると、関係がうまくいかなくなってしまうのではないか。

そんな恐れや不安です。

そういった恐れや不安がある場合は、自分を大事にする方がいいとわかっていながら、実際にはなかなか行動できなかったりします。

この場合は、自分には何か不安や恐れのようなものがないか?そして、それがいい人でいなければならないと自分に思わせているのではないか?と考えてみるといいかも知れません。

例えば、断ったら嫌われるに違いないという恐れがあると思った場合ですが、この場合は、「本当にそうだろうか?」と自分に対して問いかけてみます。

この場合、「嫌われるに違いない」・・というのは感情で物事を考えていることになると思いますが、そうではなくて、理性でそのことについて考え直してみるのです。

そのために「本当にそうだろうか?」という問いかけはとても効果があります。

「本当にそうだろうか?」

と問いかけると、脳はそれが本当にそうなのかどうかを知るために、嫌われないかも知れない可能性についても考え始めます。

そうやって考えると、考え方に柔軟性が出てきて、感情に振り回されずに済むようになることがあります。(この考え方については、また機会がある時に詳しくご紹介したいと思います)

また、いい人でいなければならない理由、自分を犠牲にしてでも相手に何かをしてしまう理由に、「自己重要感」が関係していることもあります。

自己重要感とは、自分を重要な存在なんだと感じる心のことですが、それは言い換えると、自分の存在価値のようなものを感じる心でもあります。

それは「自分は自分でいいんだ。自分はここにいていいんだ」という、そんな感覚にも似ているかも知れません。

この自己重要感が枯渇した状態だと、自分を犠牲にしてでも「いい人」になろうとしてしまったり、自分の気持ちを無視してでも相手のために何かをしようとしてしまうことがあります

いい人でいることで、頼られているというか、必要とされているような感覚になることがありますが、その感覚が、枯渇していた自己重要感を一時的に補ってくれることがあるためです。

だから、自己重要感が大きく不足した状態だと、自分を犠牲にしたり、いい人でい続けようとすることがやめられないこともあります。

必要とされている感覚は確かに、不足している自己重要感を補ってくれることがあるのですが、自分を都合よく使おうとする人は、自分を必要としているというよりも、「都合よく使える人」(都合よく使える人なら誰でもいいということ)を必要としているのであって、それは本当の意味で必要とされることとは違います。

それは必要とされているというより、利用されているわけです。そして、必要とされているのではなく、利用されているだけだと分かった時、自己重要感はさらに下がってしまいます。(利用されるというのは、自分を粗末に扱われるようなものだからです)

もし、自己重要感が不足していることが、いい人でいようとしたり、自分を犠牲にしてしまう原因である場合は、まずは、自己重要感を少しづつ満たしてゆくということがとても大切になってくると思います。

その方法、自己重要感の高め方については自己重要感という悩みの根源。自己重要感を高める2つの方法にて詳しくご紹介していますので、よかったらそちらを参照ください。

優しい人に寄ってくる2つのタイプの人達

「優しい人でいよう」

そう思って実践してゆくと、自分の波長のようなものが変わってゆきます。

優しい人独特の空気というか、オーラのようなものが出るようになってゆくというか。

その優しい人の空気やオーラに引き寄せられてやってくる人達もいるのですが、そういった人達は、2つのタイプに分けることができます。

1つは、同じ優しさを持った人達です。

「類は友を呼ぶ」なんて言いますが、人は自分と同じ波長を持った人といると心地いいと感じるもので、だから、「優しい人になろう」と思って実践してゆくと、優しい人と出会えたりします。

ただ、もう1つ、自分の元にやってくるタイプの人がいます。

それは、その優しさを、利用しようとする人です。

以前にも書かせていただきましたが、ここが優しい人になろうと思った時の正念場のようなもので、後者の自分を都合よく利用しようとする人を見極める力、そして、自分の気持ちに嘘をつかない強さが必要になるのだと思うのです。本当に優しい人になるためには。

そして、本当に優しい人は、他人に対してだけではなく、自分自身に対しても優しい人なので、嫌なことは「嫌です」と断れる人なのだと思います。

「都合よく使われてしまうことが多いです」という人の中には本当に心の優しい方も多くいらっしゃいます。

もし、そんな人に必要なものがあるとすれば、それは自分を大事にしようとする勇気なのかも知れません。